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ペットロスを乗り越える―症状や事例、期間、克服法について

ペットロスはなぜ起こる?どうやって乗り越えればいいの?社会問題ともいえるペットロス症候群の症状や克服法について、詳しく調べました。またペットロスの事例をご紹介しながら、その予防法についても考えていきたいと思います。

ペットロスという言葉を耳にされたことはありますか?

最近では日本においても「ペットも人間同様、大切な家族」という考え方が定着してきていますよね。

そんな大切な存在だからこそ、失う辛さや悲しみは大きくなります。

子どもの頃から犬や猫、インコを飼っていたわたしもまた何度もペットとの別れを経験しましたが、その辛さ、苦しみに慣れることなど全くありませんでした。

当時はペットロスという言葉はまだなかったですが、振り返るとそれに似た状態の時期もあったように思えます。

今回はそんなペットロス症候群の症状や事例、克服法などについてお届けいたします。

ペットロスとは?わかりやすく説明

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ペットロスの正式名称はペットロス症候群です。ペットロスのロスは、英語の「loss」からきており、lossは失うこと・喪失を意味します。

その表現の通り、ペットとのお別れで深い悲しみや傷を負った飼い主が、ストレス等によって苛まれる精神疾患のことをペットロス(症候群)というのです。

またその症状は精神的な範囲だけに留まらず、時に身体的影響をも及ぼす場合もあります。

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ペットロスはどうして起こるの?

冒頭でも述べましたが、ペットは大切な家族の一員です。

そんなかけがえのない存在を失ってしまうことの辛さに、「人間だから、動物だから」といった理屈は関係ありません。

ペットに対する考え方は時代や社会の変化に応じて、年々変わってきています。

近年は犬や猫も室内飼いが主流になってきており、また獣医療の進化やペットフードの高品質化、医薬品の発達などにともない、犬や猫の平均寿命も増加傾向にあります。

そういった数々の要因により、飼い主とペットが一緒に過ごす時間が増え、関係性もより密接になったということが1つの理由として考えられます。

しかし、どれほど大切に思っているかということだけで、ペットロスになるかならないかが決まるわけではありません。

ペットロスは「ペットロス症候群」といわれているだけあり、精神疾患を患っている状態を指しますので、飼い主の性格や考え方、周囲の環境などにも大きく起因すると考えられているのです。

そのため「ペットロスになってしまったからどう」とか、「ペットロスにならないからこう」などという考え方は全く意味がありません。

愛するペットを失ってしまった人は誰でもなってしまう可能性があり、誰にでもならない可能性もあるのが、ペットロスだということを、改めて認識しておきましょう。

大切なのは、どうやって乗り越えるか、その克服法です。

ペットロスが起こる社会的背景とは

ちなみにペットロスという問題が浮かび上がった背景には、社会的な問題もあると考えられています。

一般社団法人ペットフード協会の調査によりますと、昨年(2017年)の犬猫の推計飼育頭数は、犬猫あわせて1,844万頭にものぼりました。

一方総務省統計局の人口推計調査によりますと、2017年の15歳未満の人口は1566万人。犬・猫のペットの頭数を下回っています。

子どもの数よりもペットの数の方が多いという現象が起きている現代の日本社会において、ペットロスは社会問題といっても過言ではありません。

ペットロスからの克服は、飼い主個人の範疇で考えるのではなく、周囲の人々や日本の問題としても今後取り組んでいく必要があるでしょう。

参考URL:一般社団法人ペットフード協会 全国犬猫飼育実態調査

参考URL:総務省統計局 人口推計

ペットロスの症状・期間は

精神的な症状について|ペットロス

ペットロスには以下のような症状が挙げられます。まずは精神的な症状についてです。

抑うつ、混乱、情緒不安定、幻覚、幻聴、無気力、不眠、集中力の低下、パニック障害

ペットロスとしての自覚がなかった方でも、この内何かしら覚えがあるという方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。

期間は人によって様々です。数週間から1ヶ月という場合が多いようですが、数日で乗り越えられたという方がいれば、重い方ですと半年、1年といったケースもあります。

症状が日に日に重くなっていったり、1ヶ月経っても改善に向かっていると感じない場合は、早めに心療内科などに行きましょう。

身体的な症状について|ペットロス

基本的には精神的症状が多いようですが、症状の悪化により身体的症状にまで及ぶ場合もあるようです。以下がその身体的症状です。

食欲不振、拒食症・過食症などの摂食障害、頭痛、吐き気、めまい、胃炎・胃潰瘍などの消化器疾患

身体的症状に関しましても、期間は人によって様々です。

また、上記の症状の中には即時の治療が必要なものも多いです。この段階ですと、通院の気力すらなかなか湧いてこないという状態かもしれませんが、悪化を防ぐためにもすぐに医療機関での受診を行いましょう。

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ペットロスの事例と予防策、ペットロスになりやすい人の傾向

ではここからは、ペットロスの事例を踏まえながら、どういった予防策があるのかということについても考えていきたいと思います。

ペットとの死別

ペットとの生活を送る上で避けては通れないのが、ペットとの死別です。

いつ最期の日が来るのかはわからないというのは人間も動物も同じではありますが、そもそも飼い主はペットを向かい入れる際に必ず「この子の最期を自分が責任をもって看取らなければ」という覚悟を持っていなければなりません。

しかし覚悟をしているということと、死別を受け容れられるということは、イコールではありません。その存在が大切であればある程に、「ずっと元気でいてくれるだろう、長生きしてくれるだろう」と考えたくなるものです。

よってペットの死別をどうしても事実として受けとめることが出来ず、後悔したり、現実逃避をしたり、時に自分や他人を激しく責めたりといったことが起こるんです。

ペットとの死別によるペットロスの予防策として、「これをやれば大丈夫」などと言えるものは正直なところありません。

しかし、先ほども述べましたが、別れの日は遅かれ早かれ必ず訪れるものです。

人間よりもずっと平均寿命の短いペットとの生活を選ぶ上で、きちんと心の準備をしているかしていないかというのはやはり重要なポイントとなるでしょう。心の準備をしておくことで、ペットとの日常生活に対する考え方も変わり、それが後々ペットロスの予防に繋がる可能性があります。

また、近年ではペットの火葬から納骨、供養までを行うペット葬儀などを利用する方も増えています。人間とのお別れと同じように葬儀を行うことで死別という現実を受け止め、気持ちに整理をつけるというのも1つの方法かもしれませんね。

ペットの行方不明・離別

ペットロスは実は死別に限って起こることではありません。

たとえばペットが家を出たまま帰ってこず、行方不明になってしまったという場合です。どこに行ってしまったのか、また生きているのかどうかすらわからない状況で、ペットを探し続けたり帰りを待ち続けたりするのは精神的にも大きな負担を伴います。

また、地震などの災害により避難を強いられ、ペットと離れて生活しなければならないといった場合にも起こります。自治体もペットとの同行避難や同伴避難を推奨しているので、一緒に非難することが出来れば問題はないのですが、場合によっては一時預かりなどのサービスを利用しなければならないこともあり、避難生活とペットと離れて暮らす寂しさからペットロスに陥る方もいらっしゃるそうです。

予防策はまずは、ペットが行方不明にならないよう日頃から準備しておくことが大切でしょう。玄関や窓の開け閉め、また首輪やネームプレートなどをつけておくといったことで、ペットの行方不明を防ぐことができますし、「準備をしていた」という事実により後の後悔を生み出さず、ペットロスの予防にも有効であると考えられます。

また、災害を予想することは難しいですが、事前に自宅近くの避難所などについて情報を調べまとめておくことは可能です。同行避難可能な避難所も多いので、ペットを飼われている方は一度確認しておきましょう。

ペットロスになりやすい人

ペットロスの事例についてご説明してきましたが、ここでペットロスになりやすい人の傾向について考えていきたいと思います。

・一人暮らしの方
・ペットを愛するがあまり、依存が強くなってしまっている方
・日常生活のほとんどがペットを中心に回っている方
・一人で抱え込み、周囲への相談などをしない方
・後悔したり、自分を責めてしまいがちな方

上記の点に当てはまる方は、ペットロスになりやすい傾向にあるといえます。

それだけ愛情深く接しているとも考えられますが、過度な依存はその後の喪失感や現実逃避のリスクも高めます。

また、悩みや苦しみを周囲に相談せず、全て一人で抱え込もうとするのは、ペットロスに限らず様々な精神疾患につながります。

「苦しみを感じない為にどうすればよいのか」と考えるのではなく、苦しみに苛まれる期間を長引かせずに済むよう、少しずつ前進しようという気持ちを持つことが大切です。

ペットロスを乗り越えよう|克服法

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ここからはペットロスになってしまった際の乗り越え方や具体的な克服法について考えていきたいと思います。

明確な正解はありませんが、どこかにペットロスを乗り越えるためのヒントがあるかもしれません。

生活に変化を取り入れ、気分転換する

決まった時間にご飯をあげたり散歩にいったりと、毎日過ごす中でペットとの生活を思い出し、その度に悲しみにくれてしまうという方は、出来る範囲内で生活に変化を取り入れてみるのもよいかもしれません。

趣味の時間を作ったり、新しい何かをはじめることで気分転換出来るかもしれません。

思い出を振り返るなど気持ちの整理をつける

楽しかった思い出を振り返り気持ちの整理をつけることで、少しずつ前向きになれたという飼い主さんもいらっしゃるようです。

ちなみにわたしは一時期セキセイインコ2匹とオカメインコ1匹、最大で3匹のインコを飼っていた時期がありましたが、最後の1匹が亡くなってしまった後は心にポッカリと穴が開いたような感覚がずっと消えず、不眠や無気力といった期間が1ヶ月近く続きました。

わたしの場合は、乗り越えるために何かを自主的に変えたということはありませんでした。

はじめは写真を見返すこともなかなか出来ず、夜もなかなか寝付けませんでしたが、1ヶ月程経って初めて写真を見返し、その数日後には動画も見返せるようになりました。

思い出を振り返ると、大きな悲しみの中にも少しだけ「楽しい」という気持ちが芽生え、「楽しい」が少しずつ大きくなっていきました。

その悲しいと楽しいを繰り返す中で、自分でも気づかないうちに克服していたような気がします。

しかしこれはあくまでわたしの場合です。思い出を振り返るという行為は、常に辛さと隣り合わせにあります。飼い主さんの精神状態や環境、症状の大きさによっても変わりますので、決して無理する必要はありません。

新しい家族を迎え入れる

新しいペットを迎え入れることで、ペットロスを克服できたというケースもあるようです。

元々いたペットとお別れして、期間をあけずにすぐ新しい子を迎えるというのはどうなのかという声や、葛藤もあるかもしれません。賛否あるのが現実です。

確かに悲しさから逃避するためだけに、突発的に新しいペットを飼うというのは、おすすめしません。ペットは物ではなく生き物ですので、飼ってしまったあとに「やっぱり早まってしまった」というのは許されないからです。

しかし、自分の気持ちを整理し、覚悟をもって新しい子を迎え入れようと心から思えるのであれば、どのぐらいの期間をあけるかどうかは問題ではないのではないでしょうか。

現に新しいペットとの生活により「そういえば楽しいこともたくさんあったな。前向きに考えなければ。」と意識が変わったという飼い主さんもいらっしゃいます。

相談窓口やカウンセリングなどを利用する

アメリカやイギリスなどのペット先進国ほどではありませんが、最近では日本国内でもペットロスに関する相談窓口が増えてきているようです。

対応担当者は、実際にペットロスの経験がある心理カウンセラーの方や、獣医師さんもいらっしゃるようです。立ち直るためにはこういった窓口を利用したり、カウンセリングを受けることも1つの手です。

ペットロスの克服法|まとめ

今回はペットロスに関する様々な情報をまとめました。

ペットを飼っている方は、どなたでもなる可能性があり、どなたでも克服する可能性があるのがペットロス症候群です。

しかし克服法は、症状の重さや人によって様々で、即効性があるものではありません。

わたしの場合もそうでしたが、日常生活を送る中で徐々に改善に向かうという方が多いようです。

生活に新たな工夫を取り入れてみたり、場合によっては新たなペットを迎え入れたり…。乗り越えようとしている途中段階を、周囲が正解か不正解を決めることは出来ません。

焦ったり、急いだりするのは逆効果ですので、少しずつ乗り越えて前へ進みましょう。そのヒントとなれば幸いです。

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