ウィペットの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、愛犬にはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、ウィペットのかかりやすい病気やその予防法、犬種に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
ウィペットの平均寿命は?
流線型の美しい体とスラリと伸びた足、見る者を圧倒するスピードで走るウィペットの平均寿命は12年~15年と言われています。
他の犬種に比べると長い方ですが、短毛な犬種なので寒さ対策をしっかりしてあげないと死んでしまう程寒さに弱い犬種です。
ウィペットの寿命と長生きするコツ
イングランド原産のウィペットはその走りにダブルサスペクションギャロップと名前がつくほど走る事に特化した犬種で、レースドッグにもなる犬種です。
その為、通常の散歩だけでは満足できず、運動不足はウィペットの体調不良につながる事もあります。
十分な運動時間を確保して歩くだけではなく筋力を上げる遊び等も行う必要があります。
そしてウィペットは寒さと暑さの両方に非常に弱い犬種です。
特に寒さには弱く、冬季は常に温かい環境を作ってあげる必要があります。
防寒用の服を着せたり、湯たんぽやヒーターを用意する必要があります。
夏場は日差しが強い中の散歩は避け、朝と夕方の涼しくなった頃に連れ出してあげましょう。
温度変化にも弱いので室内飼いが必須です。
精神面が非常に弱い為、躾の際は急に怒る事は避け、褒めて伸ばす事を基本に躾を行いましょう。
過度に怒り過ぎると怯えてストレスが溜り体調不良になったり、挙動不審になって心を開かなくなってしまいます。
人間に対してとても献身的な性格の犬種なので丁寧に扱うようにしましょう。
ウィペットのかかりやすい病気は?
ウィペットは先天性の疾患や障害が主で、一度かかると完治しにくい病気にかかる事があります。
先天性のものは出産時に目や口元に疾患を抱えて生まれてくるケースがあります。
生まれた時に鼻の穴まで上顎が裂けている口蓋裂です。
その他には皮膚が非常に弱いので皮膚疾患にかかる事が多く、ハウスダスト、花粉、ノミ、食事などが原因で発症するアトピー性皮膚炎や甲状腺ホルモンが少なくなり皮膚炎を発症する甲状腺機能低下症等があります。
耳の毛が脱毛してしまう耳介脱毛症等、皮膚に関する疾患にかかる事が多いでしょう。
ウィペットのかかりやすい病気のサイン
皮膚炎になりやすいウィペット。
普段の生活の中で異様に体中を痒がったり、朝起きたら毛が禿げている所があったりと初期症状がありますが、ウィペットのかかる皮膚炎は完治させる事が難しい場合が殆どです。
一番大事な事は皮膚炎になるきっかけをなるべく作らない事です。
その為には、部屋をいつも清潔に保つ、愛犬のお手入れを定期的に行う、品質がウィペットに合ったフードを与え添加物を避ける等日常の中でできる事から予防していきましょう。
病気の予防法と対処法
ウィペットがかかりやすい病気は先天的なものや遺伝的なものも多く、かかってしまうと治らない病気もあるので日頃動物病院へ定期的に健康診断に行く事をお勧めします。
先天性の口蓋裂は予防法が無い為、裂けてしまった上顎を外科手術で治療する他ありません。
子犬の時に疾患を発見した場合、手術と麻酔に耐えられるくらい体が成長してから獣医と相談をして手術となります。
耳の毛が抜け落ちてしまう耳介脱毛症は遺伝性で治す事も予防する事もできません。
ウィペットの皮膚は非常にデリケートな為、皮膚炎を発症する事があります。
原因になるものはハウスダスト、ノミ、花粉、食べ物が原因で発症する事が主で一度かかると完治が難しいとも言われています。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンが少なくなり、皮膚炎を発症、体、尻尾の脱毛等がおきます。
これらの皮膚疾患は一生涯続く病気なので、薬、食事、シャンプー等、飼い主が献身的にお手入れをしてあげる必要があります。
発症してから時間が経つとどんどん重傷化してしまうパターンが多い為、異変を感じたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。
ウィペットの老化のスピード
平均寿命が12年~15年のウィペットはあまり老化のスピードを感じさせない事が多いですが、10歳を迎えた辺りから寝ている事が多くなったりあまり走らなくなったりと老齢化を感じる事があるでしょう。
ウィペットは元がとても元気で活発な動きをするので、急な食欲不振やゆっくりとした動きに具合が悪くなったかと心配するとは思いますが、焦らず様子を見てあげて下さい。
ウィペットの老化に伴う外見の変化
運動する事が大好きなウィペットの若い時の元気の良さはすごいの一言です。
一度走り出したら追いつく事は不可能だと実感するでしょう。
その運動能力の高さ故、老齢化が進むと足腰が弱くなりふらつく、躓く等の歩行の異常が出る事があります。
筋肉が落ちると歩けなくなってしまう事もあります。
基本スタイリッシュな体つきですがしっかりついていた筋肉も老化に伴い落ちて行きます。
急に愛犬が痩せたように見えて焦ってエサの量を増やす方もいるそうですが、筋肉が落ちると一回り細くなるので、餌の量はそのままでカロリーだけ変えてあげましょう。
ウィペットに似た犬種
老犬におすすめの食べ物は?
ウィペットのフードは他の犬種よりも気を使う事が必要です。
何故なら毎日与えるフードの影響で体調が優れなかったり、皮膚炎になる事があるからです。
品質の悪い素材で作ったフードは様々な疾患の原因になります。
ウィペットにとって最適なフードを選ぶポイントは栄養バランス、無添加、動物性タンパク源が豊富、グルテンフリー、低炭水化物、これらのポイントを押さえたフードを与える様にしましょう。
老齢化したウィペットは食欲がグンと落ちる場合があるのでフードをふやかしたり、茹でたささみを細かく裂いたものを与えたりして食欲を刺激しましょう。
缶詰やパウチタイプのフードも喜んで食べますが品質に気を遣い、なるべく無添加でないものを与えるようにしましょう。
どうしても心配なら鳥のささみやキャベツ、さつまいも等を調理して与えても良いです。
若い頃に活発に運動をするので関節が弱くなるかもしれません、グルコサミンやコンドロイチン等のサプリメントも与えてみましょう。
ウィペットに適した散歩の量は?
ウィペットの散歩は通常の歩くだけのものだと十分ではありません。
毎日2回、ジョギングを交えて1時間ほど散歩をする必要があります。
走る事が好きな犬種なので定期的にノーリードで放せる広場や、ドッグランに連れて行く必要があります。
運動量が足りないとストレスが溜り、体調不良の原因となります。
様々な躾をすんなり覚えてくれるので、フリスビーやボール遊び等を教えてあげるのも良いですね。
飼い主は大変でしょうが、若いウィペットはある程度疲れを見せるくらいまで運動をしてあげる良いでしょう。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
ウィペットは走る事がとにかく好きな犬種です。
なので走れない環境は必然的にウィペットのストレスへと繋がります。
とても献身的な性格なので走る事がしたくても飼い主にアピールできない事もありますので、飼い主が走る事から始めましょう。
ボール遊び等走る事を取り入れた遊びも良い気分転換になります。
1日2回のジョギングを入れた散歩は飼い主にはきついかもしれませんが、愛犬の為と思えば乗り越えられるでしょう。
散歩を休みたいと思ったらドッグランへ、大型犬では無いですが走り出すとかなりのスピードなので大型犬専用ドッグランの方が安心して放す事ができます。
躾をする際はウィペットの目を見て優しく躾けてあげましょう。
あまり怒ってしまうと躾の時間=ストレスを感じる時間、と判断してしまい簡単に覚えられた事も覚えられなくなります。
褒めて伸ばすを基本にして躾をしましょう。
ウィペットの寿命に関するまとめ
穏やかで献身的な性格のウィペットは小さな子供がいても安心して飼育する事ができる犬種です。
しかし、日本では生産されている頭数が少なく、主にブリーダーからの購入になります。
流線型の美しい体が力強く地面を蹴って走る様はいつみても迫力満点。
そんなウィペットが一日でも長生きしてくれたら嬉しいですね。