サモエドの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、愛犬にはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、サモエドのかかりやすい病気やその予防法、犬種に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
サモエドの平均寿命は?
飼い主を見上げる表情が口の端を上げて笑っているように見えるサモエドのその行為はサモエドスマイルと呼ばれ人々の人気を集めているサモエドの平均寿命は12年~13年と言われています。
しかし平均寿命はあくまでも1つの目安なので飼育環境や犬の体質、病気などで寿命は大きく変化します。
愛犬が長生きできる様に飼育環境などを整えましょう。
サモエドの寿命と長生きするコツ
サモエドの平均寿命12年~13年を延ばすにはいくつかのポイントを参考にする必要があります。
「運動と食事のバランス」、「お手入れ」、「スキンシップ」です。
サモエドは持久力が豊富でそりを引く様な犬種なので豊富な運動量を必要とします。
ストレスを溜めない様に運動内容は計画的な運動プランを考えて行う様にしましょう。
ボール遊び等おもちゃを使った運動を覚えさせて運動をすると良いですよ。
様々な疾患を予防する意味も込めてフードは栄養バランスが整ったものを選ぶようにしましょう。
力が強い為散歩は必ず大人が行うようにしましょう。
引きずられて怪我をする可能性があるので女性やお子様は初めのうちは散歩は難しいかもしれません。
リードを引っ張らないように躾ける事が重要です。
毛量が犬の中でも多い方で毎日のブラッシングは欠かせません。
そのままにしておくと皮膚病などの原因になる場合があります。
愛情深く、飼い主にたいして忠実な性格なので日々のスキンシップが重要になります。
子犬の頃からスキンシップが不足していると閉鎖的な性格になる可能性があります。
人見知りな一面もある為、一人の人だけがスキンシップを取るのではなく、家族みんなでサモエドとコミュニケーションを取りましょう。
サモエドのかかりやすい病気は?
サモエドがかかりやすい疾患は様々ですが、知識として覚えておく事は発症を早期発見する為にとても重要です。
重要性の高い病気だけでも覚えておきましょう。
眼圧が異常に高くなる事が原因で発症する緑内障、瞳の水晶体が白く濁ってしまう白内障、耳に炎症が起こり悪臭を放つ外耳炎、歩行異常などの様々な症状を引き起こすと言われている股関節形成不全、網膜が委縮して最終的には失明する進行性網膜委縮症、アレルギー物質を体内に取り込む事で発症するアレルギー性皮膚炎やハウスダスト、花粉、ノミ、食事などが原因で発症するアトピー性皮膚炎や甲状腺ホルモンが少なくなり皮膚炎を発症する甲状腺機能低下症などの皮膚疾患などがあります。
サモエドのかかりやすい病気のサイン
サモエドがかかりやすい病気には様々な初期症状があります。
飼い主が日頃より健康チェックをしてこの初期症状を発見する事で早期治療に入れるのです。
緑内障は眼球に痛みを伴う事がある為、目を気にしたり瞑ったままになる事があります。
白内障は瞳の水晶体が白く濁ります。
外耳炎は耳に炎症が起きて痒がったり、酷い悪臭がします。
皮膚炎になりやすいサモエド。
普段の生活の中で異様に体中を痒がったり、朝起きたら毛が禿げている所があったりと初期症状がありますが、サモエドのかかる皮膚炎は完治させる事が難しい場合が殆どです。
一番大事な事は皮膚炎になるきっかけをなるべく作らない事です。
その為には、部屋をいつも清潔に保つ、愛犬のお手入れを定期的に行う、品質がサモエドに合ったフードを与え添加物を避ける等日常の中でできる事から予防していきましょう。
股関節形成不全は歩行や四肢に異常が出る場合があります。
横座りをしたり、腰を振るように歩いたり、四肢をつっぱるように歩いたり、ウサギ跳びの様に後ろ足を一緒に動かしたり、立ち上がりに時間がかかったり、高い所の上り降りができなくなったりします。
重症化すると歩行が困難になる可能性があるので、歩行に異常を感じたらすぐに動物病院へ行きましょう。
進行性網膜委縮症は瞳の中がキラキラ光るよ様に見え、一瞬綺麗と思う方もいる様ですがそれは網膜が委縮している症状です。
病気の予防法と対処法
サモエドがかかりやすい病気は様々ですが、予防できるものは予防し、予防できないものは早期発見と治療が必要となります。
緑内障は初期段階なら失明の危険を回避できる可能性があります。
眼圧を下げる為に内用薬や点眼薬、点滴などの治療法があります。
病状が進行すると手術等の治療をしなくてはならない場合があります。
白内障は瞳の水晶体が白く濁り、場合によっては明暗すらわからなくなる事があります。
水晶体のタンパク質が変質した為に起こる病気なので投薬での治療では治す事はできません。
外耳炎は耳のお手入れを日頃よりしっかり行う事で予防ができます。
皮膚は非常にデリケートな為、皮膚炎を発症する事があります。
原因になるものはハウスダスト、ノミ、花粉、食べ物が原因で発症する事が主で一度かかると完治が難しいとも言われています。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンが少なくなり、皮膚炎を発症、体、尻尾の脱毛等がおきます。
これらの皮膚疾患は一生涯続く病気なので、薬、食事、シャンプー等、飼い主が献身的にお手入れをしてあげる必要があります。
発症してから時間が経つとどんどん重傷化してしまうパターンが多い為、異変を感じたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。
進行性網膜委縮症は網膜にある光を受容する部分に異常が生じ、網膜が徐々に委縮し徐々に目が見えなくなる病気です。
遺伝性の病気で治療法が無いのが難点です。
残念ながら治療法が無い為発症してから2~3年で失明してしまいます。
股関節形成不全は滑るフローリングなどで飼育している際に未発達な関節に異常が生じ発症すると言われています。
遺伝が原因となる場合もある為、子犬の頃より動物病院で健康診断を受診するようにしましょう。
その他にも関節のケアに良いグルコサミンやコンドロイチン等のサプリメントを与えるのも良いでしょう。
サモエドの老化のスピード
平均寿命が12年~13年のサモエドは7歳を過ぎた辺りから、老齢化が急激に進む場合があります。
散歩に出ても歩行がゆっくりになったり、躓いたり、あまり走らなくなったりします。
そこそこ運動量が多い犬種ですが、老化に合わせて運動内容を考えてあげると良いでしょう。
サモエドの老化に伴う外見の変化
サモエドの老化が進むと歩行の際に躓いたり、体全体が痩せて見えたり、お腹が垂れたりします。
ソファの上から降りられなくなったり、一日の殆どを寝て過ごしたりする様になるでしょう。
体毛も艶が無くなる事もあります。
老化が進むと白内障になる事も多く、目の瞳が白く濁ります。
元より股関節が弱い事もあるので段差や階段は避けて散歩をしましょう。
サモエドに似た犬種
老犬におすすめの食べ物は?
サモエドは運動量が多い為、高タンパク質のフードを選ぶ必要がありますが肥満になりやすい為、脂肪分が少ないものを選びましょう。
動物性タンパク質が豊富に含まれているものが好ましく、ビタミンやミネラルが入ったものなら申し分ないでしょう。
アレルギー性皮膚炎を予防する為、グレインフリーや無添加なものを選びましょう。
関節のケアに効果があるグルコサミンやコンドロイチンをサプリメントで与える事も大切です。
サモエドが老齢化してきたらフードをささみを茹でた茹で汁でふやかしたり、茹でたささみを混ぜたりして食欲が落ちたサモエドの食欲を刺激しましょう。
缶詰やパウチタイプのフードは喜んで食べますが脂肪分が高い為、毎日与える事はお勧めできません。
サモエドに適した散歩の量は?
サモエドは豊富な散歩量を必要とする反面、体が大きく、過度な運動は関節や臓器への負担が大きいと言われています。
毎日1回1時間の散歩を朝と夕に早歩きを混ぜて行いましょう。
時々自由運動としてドッグランやノーリードで放せる広場で思いっきり遊ばせてあげる事も大切です。
ボール遊びなども教えてあげると喜びます。
あまり体の負担とならない様に様子を見ながら運動させましょう。
肥満になりやすい為、運動計画を立てる必要がありそうですね。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
サモエドのストレスが溜まらない様に飼育するポイントは「定期的な遊び」、「運動量」、「叱り過ぎない」です。
ただ散歩をするだけではサモエドの欲望は発散できません。
フリスビーやボール遊びをしてあげましょう。
運動不足はストレスとなり破壊的行動や攻撃的な態度に繋がります。
しっかりと運動をしてエネルギーを発散させましょう。
躾は大切ですが、あまり怒ってばかりいると飼い主に対してストレスを感じ閉鎖的な性格になったり、いじけてしまったりします。
叱るも大切ですが、何かを成し遂げる事ができた時は大げさなくらい褒めてあげましょう。
良い事と悪い事の堺を明確にしてあげると賢い犬種なので怒られる事はあまりやらないようになります。
肥満になりやすい為、運動量と食事のバランスはしっかり考えてあげましょう。
サモエドの寿命に関するまとめ
トナカイの番やカモシカ狩り、そり引きなどに従事していたサモエドは人間と一緒に眠る事もあり暖房代わりとして飼育されていた歴史もあります。
寒い地域でも耐えられるように豊富な体毛と適した皮下脂肪があり優れた耐寒性と激しい作業に耐えうる強靭な体力、持久力を持ちます。
大きな見た目の反面、知的で穏やかな性格の犬種です。
そんなサモエドの飼育環境を整えて長生きさせるよう飼い主が日頃から管理してあげましょう。