なんかうさぎの目が白い気がする…なんて感じたり、赤くなっていたりしたら動物病院を受診しましょう。
うさぎの様子を観察して、涙や目やにが出ていたら目の病気の初期症状かもしれません。
たかが目の病気、と思っていたら、取り返しのつかないことにも。
そこで今回は、うさぎの目が赤い・白いときに考えられる病気と、治療費相場についてご紹介します。
うさぎの目が赤いときに考えられる病気
うさぎの目が赤いというのは、白目が充血していることを指します。
もちろん、ただ目が赤いというだけでは、病気なのかただゴミが入っただけなのか、それともストレスからなのかの判断はつきません。
だからといって、飼い主の判断でそのままにしておいたり、目薬を挿したりなんてことはしないでください。
何らかの病気の可能性もあるため、まずは動物病院を受診してくださいね。
ここでは、うさぎの目が赤いときに考えられる病気を見ていきましょう。
結膜炎
うさぎの目の病気で最も多いのが、結膜炎です。
結膜炎はうさぎの白目とまぶたの内側の粘膜に炎症が起きている状態です。
症状
赤く充血、涙が出る、目やにが出る、目を細める、まぶたの痙攣
原因
外傷、異物、鼻炎、細菌感染、アレルギー、刺激物、副鼻腔炎、不正咬合、眼瞼炎、涙嚢炎など
結膜炎はそのまま悪化させてしまうと膿瘍化(組織の中に膿がたまってしまう)して、治療が困難となってしまうので、早めに動物病院を受診してください。
角膜炎・角膜潰瘍
うさぎの角膜炎・角膜潰瘍は、眼球の表面にある透明な膜が炎症を起こして発症する病気です。
症状
涙が出る、目やにが出る、まぶたの痙攣、目が白く濁る
細菌感染していた場合は目が赤く充血してしまいます。
角膜炎の原因として外傷があげられますが、角膜潰瘍ではうさぎが自分で目をこすったり、牧草などで目をこすったりしてしまったときにも起こります。
垂れ耳うさぎやまつ毛の長いうさぎでは、耳がこすれたりまつ毛によって角膜炎や角膜潰瘍となったりすることもあるため、注意が必要です。
角膜炎は悪化すると結膜炎やぶどう膜炎を併発することもあるため、早い段階で気付き治療を受けさせてあげる必要があります。
ぶどう膜炎
ぶどう膜炎は、うさぎの目の内側にある虹彩と毛様体、脈絡膜の3つの総称をぶどう膜と言いますが、このぶどう膜が炎症を起こしてしまった病気です。
症状
白目の充血、黒目に白いモヤモヤがある、目やにが出る、まぶたの痙攣、目を細める、痛がる
うさぎのぶどう膜炎の原因は、体にできた傷からパスツレラ菌などが入り込んでしまったことによる感染性、外傷、角膜炎などの悪化、免疫力低下による微胞子虫(もともとうさぎの体に寄生している虫)の働きによるものです。
ぶどう膜炎が悪化してしまうと、緑内障や眼球摘出などもあり得るため、早期の治療が重要です。
うさぎの目が白いときに考えられる病気
うさぎの目が白いときに考えられる病気には、うさぎの目が赤いときに考えられる角膜炎やぶどう膜炎などの病気が登場しましたね。
他にも重大な病気があるため、ここでは、うさぎの目が白いときに考えられる病気について見ていきましょう。
白内障
うさぎの目が白いときに注意しなければいけない病気は、白内障です。
角膜炎やぶどう膜炎では、早期発見、早期治療によって回復することができますが、白内障は一度発症すると治すことはできません。
目(水晶体)が白く濁り、徐々に視力が低下し、最終的には失明してしまう進行性の病気です。
白内障の治療には手術しかありませんが、とても難しい手術のため手術を行える病院が少なかったり、術後の管理が難しかったりすることから、あまり手術を勧められることはありません。
うさぎが高齢になってくると見られることが多いですが、若年性白内障や先天性のもの、目の傷から炎症を起こして白内障になってしまうこともあるため、どのうさぎにも白内障になる可能性はあります。
白内障は合併症に注意!
うさぎが白内障になって失明しても、うさぎは聴覚や嗅覚に優れているため、それほど生活に支障をきたすわけではありません。
だったら、そこまで注意する必要はないのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、白内障はそのまま何もせずに進行させてしまうと、ぶどう膜炎を誘発したり、眼球が腐ってしまったりするなど、さまざまな合併症を引き起こします。
あまりの痛みでショック死するうさぎもいるので、白内障は適切な治療をすることが大切です。
うさぎの目の病気の治療費は?
うさぎの目がおかしいと感じたら、動物病院へ行ってくださいと何度もお伝えしてきましたが、気になるのはその治療費ではないでしょうか。
動物病院は自由診療なため、病院によって治療費に大きな差があります。
また、専門科にかかるとそれだけ高額になることもあるため、ある程度の治療費は覚悟しておかなければいけません。
ここでは、うさぎの目の病気の治療費相場について見ていきましょう。
うさぎの目の病気の治療費相場
まず、うさぎの目の病気が疑われたら、さまざまな検査があります。
初診でも再診でも診察と目薬を処方されるだけなら3,500~5,000円程度が治療費相場ですが、簡単な検査、注射、目薬となると7500~10000円程度の治療費となります。
更に、詳しい検査となれば15000円前後は用意しておく必要があります。
うさぎの眼科に初めてかかる場合には、初診料として2,000~3,000円、眼圧や眼底などの基本的な検査で15,000~20,000円、その他必要に応じて追加検査が行われた場合では、更に10,000~30,000円が治療費として請求されます。
目の病気では定期的に通う必要があるため、心配であれば動物病院に大体の治療費を聞いておくことをおすすめします。
白内障の手術の治療費は高い!
もしうさぎが白内障と診断され手術をしようと思ったら、手術ができるのは限られた病院だけになるため、片目で300,000円前後の治療費が必要となります。
もちろん、あくまでも治療費の相場であり、動物病院によって治療費は異なることや、ほとんどの病院ではうさぎの白内障は目薬で進行を遅らせる対処がとられるため、手術をすることがうさぎにとっていいことなのかよく考えた上で決める必要があります。
白内障の手術は片目で30分程度ですが、全身麻酔を使用するため、麻酔によるリスクも考えてくださいね。
うさぎの目がおかしいと思ったら病院へ!|まとめ
今回は、うさぎの目が赤い・白いときに考えられる病気と、治療費相場についてご紹介しました。
うさぎは言葉が話せないため、目に違和感があっても飼い主に伝えることはできません。
うさぎの目がおかしい?と感じたときは、自己判断せずに動物病院を受診してください。
どの病気も悪化させてしまうと、治療が困難であったり、命に係わる重大な問題に発展したりしてしまいます。
大切な家族であるうさぎの、ほんの少しの変化も見逃さないように気を付けてあげてくださいね。