寝顔は天使、起きている時は悪魔なんて言い方もあるくらい、人も動物もやんちゃな時期がありますよね。
特に猫は好奇心旺盛なため、しつけをきちんと行わないと困った行動が癖に発展してしまう可能性があるだけでなく、1日で簡単にしつけの成果が見られるものではないため、時には感情的になってしまう方もいると思います。
今回は、猫のしつけでやってはいけない怒り方や、正しいしつけの仕方について解説していきます。
猫のしつけでやってはいけない怒り方
猫は気分屋だと聞く事が多い動物ですが、猫に限った訳ではなく人間も時には気分によって、態度や言葉遣いが変わる時もありますよね。
もちろん気分が悪いからと、愛猫に八つ当たりする事はいけませんが猫が困った行動を起こした時に「何回も言ってるのに!」と、つい感情的に叱ってしまう日もあるかもしれません。
まずは、猫のしつけでやってはいけない怒り方について詳しく解説していきます。
叩く
感情的になりすぎると頭に血が上り、手が出てしまう人もいますが、愛猫をしつけと称して叩くことは厳禁です。
飼い主さんにとって困る行動と言えば、してほしくない場所での爪研ぎや、壊されたくないものを壊されてしまった時などがあると思います。
しかし、これらの行動は猫にとって「飼い主さんを困らせよう」としてしている事ではなく「本能によるもの」のため、この時に叩かれてもどうして叩かれたのか愛猫には伝わりません。
伝わらないだけではなく突然攻撃をしてきたと猫は感じ、飼い主さんを避けるようになったり、見えない所でそういった行動を取ったり最悪の場合、飼い主さんとの信頼関係はなくなります。
叩く事で愛猫が痛い思いをするだけでなく、叩いてしまった飼い主さんの手も心も痛くなりますよね。
愛猫と会話することは出来ませんが、しつけは根気よく続けることで愛猫にきちんと伝わるため、叩くことによって得られるのは、恐怖心だけだと覚えておきましょう。
大きな声で怒鳴る
大きな声で怒鳴るような怒り方も、猫にとっては意味のない行動です。
猫の聴覚は人間の3倍も優れているため、大きな声が元々苦手なだけでなく、怒鳴り声を聞くと猫は「威嚇されている」と感じます。
怒鳴りつけることで、猫は飼い主さんに警戒心を持つようになり、そうした怒り方をされる回数が増えるとやがて、飼い主さんを敵だと思うようになります。
先ほども解説しましたが、叩くや大きな声で怒鳴ると言う行為から猫は、どうして自分にとって嫌なことをされているのか分かりません。
もし噛み癖など、飼い主さんがケガをしてしまうような癖がある場合は、大きな声で怒鳴るのではなくダメなど短い単語で叱る事が大切です。
一貫性を持つ
しつけで最も重要なことは、一貫性を持つことです。
例えば、カーテンでの爪研ぎを前回は叱ったのに今回は叱らないや、叱る時の単語がバラバラであったりすると、猫は混乱してしまいます。
悪い事をした時はきちんと叱り、ご家族で愛猫と暮らす方は叱る時の「ダメ」などの単語は、統一するようにしましょう。
タイミングを逃さない
仕事や学校から帰ってきた時に、愛猫がカーテンやお気に入りの洋服で爪研ぎをして、ボロボロになってしまっていたらどうしますか?
この時、すぐさま愛猫に「ダメ!」と言いたくなる気持ちも分かりますが、愛猫にとっては過ぎた事であり、その過ぎた事を叱られてもどうして叱られているのか理解出来ません。
叱るタイミングは、必ず現行犯でなければ猫には伝わらず、理解も出来ないため意味のない行動です。
正しいしつけ方とは?
何度言っても直らないと感じている飼い主さんは、もしかしたら愛猫にそのしつけ方が合っていなかったり、どうして怒られているのか伝わっていない事が原因かもしれません。
猫もそれぞれに個性や性格があるため、愛猫に合ったしつけ方を見つける事が大切です。
そんな中でも、特に猫のしつけに効果があると言われている方法が、霧吹きを使ったしつけ方です。
霧吹きを使ったしつけ
愛猫が、カーテンやカーペットでの爪研ぎなど飼い主さんが困る行動を取った時に、後ろから霧吹きで水をかけましょう。
猫は体が水に濡れる事を嫌う子が多いため、霧吹きで水をかけることにより、その困った行動が一時中断されます。
困った行動をした時に、何度かこの霧吹きを使うことで猫は次第に「この行動を取ると嫌なことが起こる」と理解し、困った行動を取らなくなります。
霧吹きを使ったしつけの注意点
この霧吹きを使ったしつけ方は、「天罰」と呼ばれています。
私たちが思う天罰は、誰がその天罰を下しているかわかりませんよね。
それと同じく、愛猫にも天罰を下している人が飼い主さんであると、悟られないようにして下さい。
もし飼い主さんがしていると気付かれてしまうと、見えない所で隠れて困った行動を取ったり、飼い主さんに警戒心を持ってしまいます。
その他にオススメのしつけ方
霧吹き以外にも、身近な物でしつけをすることが出来ます。
例えば、アルミホイルを丸める音は猫にとってとても高音なため、耳障りだと感じ苦手な子が多いと言われています。
また、飼い主さん自身の手をパンッと叩く音にも猫は驚き困った行動を止めますが、大きな音と言っても音量にも限界があるので、必ず愛猫に悟られないようにしましょう。
もし、これらの方法でも中々直らない場合は、市販で猫のしつけ用スプレーがあります。
このスプレーは、猫が嫌う柑橘系の香りのものが多く、家具などの噛み癖に困っている飼い主さんは、一度試してみる価値があります。
叱るだけでなく褒めることも大切
愛猫が悪い事をしたら、きちんと叱ることは大切ですが同時に、止めてくれた時や良い事をした場合には、褒めることも重要です。
しかし、猫は人の言葉があまり理解出来ないため言葉や撫でると言った行動だけでは、中々褒められていると認識することが難しいと言われています。
褒めたいと思った時、猫にとって一番伝わる方法はおやつを与えることです。
しつけだけでなく、ジャンプなどの芸を教えたい時にもおやつは非常に効果的なため、良い事をした時やトレーニングが成功した時には、すかさずおやつを与えましょう。
しつけをする上で、飼い主さんは一貫性を持つ事だけでなく壊されると困る物などは、愛猫の手が届かない所に片づけておくなどの工夫も必要です。
そうする事で叱る回数を減らせるだけでなく、万が一の怪我にも備える事が出来ます。
まとめ
猫のしつけ方は、愛猫の性格に合わせた方法を見つけ、根気よく続けることが必要不可欠です。
一緒に暮らす大切な家族である愛猫を、悪い事をしたからと言って叱ること事が、気持ちの良い飼い主さんがいないように、愛猫も飼い主さんとは仲良く暮らしたいと願っています。
しかし仲良く暮らすためには、しつけが欠かせないため悩むこともありますよね。
ぜひ、この記事を参考にしてしつけ方を見直してみたり、愛猫を褒めてあげられるように飼い主さんも工夫してみましょう。