うさぎに牧草を与えることは必須であることが言われていますが、一日にどのくらいの量を食べるのでしょうか?
中には牧草をまったく食べてくれなくて悩む飼い主さんもいれば、逆に食べ過ぎで心配になる飼い主さんもいます。
いくら好きなだけ与えてもいいと言われても、基準がわかりませんね。
そこで今回は、うさぎは一日でどれくらいの量の牧草を食べるのかとうさぎに牧草を与える理由についてご紹介します。
うさぎが一日に食べる牧草の量は?
うさぎが一日に食べる牧草の量には個体差があるようです。
一掴み分の牧草しか食べないうさぎもいれば、一日中食べているうさぎもいます。
たくさん食べることを心配する飼い主さんもいますが、そもそも牧草には繊維質は多く含まれてていますが、ほとんど栄養がないのでいくら食べても太りません。
しかし、まったく牧草を食べない、もしくは少量しか食べないというのは、食べさせる工夫が必要です。
そこでまず最初に、うさぎが一日に食べるべき牧草の量はどれくらいなのか知っておきましょう。
理想は一日の食事量の75%以上
うさぎに与える餌には、総合栄養であるペレット、牧草、野菜などのおやつがありますね。
うさぎの体重からそれぞれ一日に必要な量を算出していくのですが、全ての食事量を100とすると、ペレットは20%、野菜などのおやつは5%、残りの75%が牧草になるようにするのが最低限の理想の量です。
牧草をたくさん食べるうさぎであれば、75%以上になっても全然問題はなく、むしろ好きなだけ与えてあげてください。
逆に、75%に満たない量の牧草しか食べないうさぎであれば、最低でも75%の牧草を食べてもらうようにしましょう。
牧草は食べ放題に
うさぎに与える牧草は、食べ放題にしておくのが基本です。
牧草を食べきってしまったら新しく追加をしてあげ、うさぎが常に食べられるようにしておく必要があります。
衛生面を考えて一日に2回くらい交換するのが理想ではありますが、変えたばかりの牧草しか食べなくなってしまううさぎになってしまうこともあるため、うさぎの様子をみながら交換するタイミングを考えてあげましょう。
また、カルシウムの多く含まれる牧草もありますが、結石のあるうさぎや結石のできやすいうさぎには注意が必要となるため、カルシウムの少ない牧草を選ぶ必要があります。
うさぎに牧草を与える理由は?
うさぎが一日に食べる牧草の量を知って、そんなに多いの?、とも思われた方もいるのではないでしょうか。
うさぎは草食動物なので牧草は主食でもありますが、ペレットを与えているし牧草にほとんど栄養がないなら何のために与えるの?と疑問になると思います。
そこでここでは、うさぎに牧草を与える理由について見ていきましょう。
うさぎの健康維持
うさぎに牧草を与える理由は、うさぎの健康維持のためです。
繊維質の多い牧草を食べることによって、グルーミングなどによる毛球症の予防にもなりますし、腸内環境を整えてくれるため、腸内細菌を安定してくれる効果があります。
また、牧草の茎や葉を噛むことによって、歯の伸びすぎや不正噛合の予防にもなるため、うさぎにとって牧草は欠かせないのです。
ストレス軽減
もう一つの理由として、うさぎのストレス軽減があります。
うさぎは食べることが大好きですが、ペレットだけでは量が少なく食べている感がありません。
大好きな牧草を好きなだけ食べられるということは、うさぎにとって幸せなことです。
牧草を食べることで普段のストレスも軽減してくれるため、牧草はうさぎに必要不可欠なのです。
ストレスが溜まってしまうと、体内の免疫力が低下して体調不良や病気になってしまうこともあるので気を付けてあげましょう。
うさぎが牧草を食べてくれない時は?
うさぎにとって牧草を食べることに意味があることは分かっていても、食べてくれなければせっかくの効果も得られませんね。
うさぎが牧草を食べてくれない理由の中に牧草の香りが落ちてしまうことが原因となることも多く、牧草をハサミで切ってみたり、電子レンジで少し温めて香りを復活させる方法もありますが、ここではそのほかの、うさぎが牧草を食べてくれない時の対処方法についてご紹介します。
ペレット量の見直し
まずは、うさぎのエサの量を見直してみましょう。
ペレットはうさぎの体重の3%?5%が適量とされていますが、成長期のうさぎでなければ2%前後でも問題はありません。
ペレットの量が多すぎると、牧草を食べなくなることもありますよ!
自分ではよく分からない場合、獣医師に相談すればそのうさぎの健康状態にあった適正なペレットの量を計算してくれます。
複数の種類の牧草を与える
うさぎは牧草の好みが変わることがあったり、飽きてしまうことがあります。
初めてのものは警戒してなかなか食べてくれないこともあるため、いつもの牧草に違う種類の牧草を何種類か混ぜてあげましょう。
うさぎは好きな牧草だけ選んで食べられることに喜びを感じてくれますし、牧草の好みもある程度把握することができます。
うさぎの幸福感を満たしてあげる
うさぎは本来、自分でエサを探し出して食べる動物です。
家で飼われることで、エサは当たり前のように用意されていますが、探し物をすることが大好きな習性を満たしてあげることで食べることがあります。
うさぎの探す、引っ張り出すという行為は「フォレイジング」といって、うさぎの幸福感がアップすることが分かっています。
牧草をもじゃもじゃ(かじり木のおもちゃ)に隠したり、トンネルハウスやうさぎハウスに隠して置いてみましょう。
匂いを頼りに探す楽しみや、引っ張り出す楽しみを与えてあげることがポイントですよ!
うさぎの牧草の種類
うさぎの好みや飽きによって、牧草を食べる食べないといったこともあります。
似たような見た目や匂いで、食べることのない人間にはあまり違いは分かりませんが、うさぎはグルメなため、ちょっとした違いにも敏感です。
そこでここでは、どんな牧草があるのか、牧草の種類を知っておきましょう。
マメ科
・アルファルファ
・クローバー
販売されているマメ科の牧草では、アルファルファが多いですね。
マメ科の牧草の特徴は、高タンパク、高カルシウム、高カロリーで、甘めな味です。
生後6ヶ月までの子うさぎや、病中、病後などの体力を回復させたい時に適してします。
逆に成長した健康なうさぎに与えるのは、肥満の原因となるため避けましょう。
イネ科
・チモシー
・オーツヘイ
・バミューダーグラスヘイ
・クレイングラス
・イタリアンライグラス
・オーチャードグラス
イネ科の牧草は種類が豊富で、特徴としては、低たんぱく、低カルシウム、高繊維質です。
生後6ヶ月を超えたうさぎには、マメ科とイネ科を混ぜて与え、徐々にイネ科への切り替えを行います。
チモシーは春から夏に刈られた一番刈りや、夏から秋に刈られた二番刈り、秋以降に刈られた三番刈りとあり、ミネラルを多く含み硬さもある一番刈りを好むうさぎもいれば、茎が柔らかく香りの強い二番刈りを好むうさぎもいます。
三番刈りでは茎も葉も非常に柔らかく、カロリーがやや高めとなっていますが、どの牧草が好みかはうさぎ次第ですね。
歯が悪いうさぎには、二番刈りか三番刈りのほうが歯を痛める心配がありません。
うさぎにたくさん牧草を食べてもらおう!|まとめ
今回は、うさぎは一日でどのくらいの量の牧草を食べるのかと、牧草を与える理由についてご紹介しました。
うさぎにとって牧草はとっても大切な意味のあるもので、たくさん食べることに何の問題もありません。
うさぎにも好みや飽きがあるため、うさぎの習性を満たしてあげたり、好みの牧草を探してあげることも必要です。
うさぎにたくさんの牧草を食べてもらい、健康を維持してあげましょう!