飼い猫の体を見ていると何やら小さい虫・・・?
それはもしかしたらノミかもしれませんよ。
猫にノミはつきものではありますが、所詮ノミだと侮ってはいけません。
ノミをそのまま放置してしまうと、予想外の病気に発展してしまうことも。
さらに、取り方を間違えてしまうと症状が悪化してしまう可能性もあるのです。
猫の体にノミを見つけたらどうするべきなのか、そしてフロントラインは効果的なのでしょうか?
ネコノミってそもそもなに?
猫の体に付くネコノミは体長2〜3mm程度のごく小さな寄生虫です。
猫の体に寄生することで生活をします。
寄生をしている間の食料は主に猫の血液。
猫の血液を栄養源にし、猫の体の上で吸血・産卵を繰り返すのです。
ネコノミの繁殖力は凄まじく、春から夏にかけて1000個以上のタマゴを生むこともあるのだとか。
さらにネコノミの生存能力も驚異的で、2ヶ月間全く吸血をしなくても生存が可能なのです。
そんなネコノミを放っておくと以下のような病気を引き起こす可能性があるのです。
- ノミアレルギー性皮膚炎
- マイコプラズマ
- 瓜実条虫症
さらに、ネコノミは人間にも寄生をし、吸血による激しい痒みを引き起こすほか、場合によっては発熱するケースもあります。
人間にとっても猫にとっても、大変危険な寄生虫ネコノミ。
見つけた場合は、速やかに正しい対処法を取ることが大切なのです。
猫の体にノミを見つけたときの対処法
猫の身体にノミやノミの卵が付いていることに気がつき、慌てて取ってしまう方もいらっしゃるでしょうが、それは大変危険です。
無理矢理とってしまうと、ネコノミが潰れてしまい卵が飛び散ってしまうことも。
そうすると卵が身体中に飛散してしまい、繁殖をさらに加速させてしまうかもしれません。
ノミやノミの卵を発見したら焦らず、正しい取り方を実行しましょう。
できるならば病院へ
取り方をご紹介する前に、まず検討していただきたいのが病院へ連れていくことです。
前述したように、素人が無理にノミを取ろうとすると誤って潰してしまい、さらに被害が拡大してしまうこともあります。
また、ノミの発見が遅れた場合、吸血をされたことで貧血や脱水症状に陥る可能性があるだけではなく、皮膚炎などの病気を発症しているかもしれません。
ノミを発見したら、可能であればまずは病院へ連れていき投薬治療などの正しい治療を受けるようにしましょう。
シャンプーをする
どうしてもすぐに病院へ連れていけない場合は、シャンプーをしてあげましょう。
シャンプーをすることで、ノミやノミの幼虫や卵も洗い流せます。
このときも、力任せにゴシゴシとこすってしまうとノミを潰してしまいます。
猫の身体がスッポリと入るくらいの容器を用意し、その中にぬるま湯とシャンプーを合わせた液を作ります。
その中でしばらく入浴させてあげると、ノミが取れやすくなります。
水嫌いな子も多いため、おとなしく入ってくれるかはわかりませんが、ノミ取りをする際は試して見ましょう。
シャンプーをしたあとは、ノミ取りクシで毛をとかし、クシに引っかかったノミを粘着テープでくっつけ水の中に入れて駆除しましょう。
薬を使う
続いて試していただきたいのがノミ駆虫薬を試す方法です。
ここで気をつけていただきたいのが、市販で販売されている駆虫薬ではノミを駆除することはできません。
ノミダニ用として販売されている薬はあくまでも予防薬であり、ノミに感染してしまった場合は効果がないことがほとんどです。
さらに、市販薬の成分によっては誤って舐めてしまうと危険なものも多くあります。
ノミダニを駆虫する目的で薬を使うのであれば、市販薬を使うのではなく必ず動物病院で処方されたものを使うようにしましょう。
また、薬の種類にはフロントラインのようなスポイトに入っている薬液を皮膚に垂らすタイプと内服タイプの薬があります。
フロントラインがよいのか、内服薬がよいのか、その猫の症状や猫のタイプによって異なりますので、獣医師に相談をしながら決めましょう。
薬をネットで購入する
市販薬ではノミを駆虫することはできないといいましたが、動物用医薬品をネットで購入できれば駆虫も可能です。
フロントラインなどのノミ駆虫薬は、最近では獣医師の処方がなくても購入できるようになったのです。
ただし、動物医薬品である以上、使い方を間違ってしまっては大変なことになるかもしれません。
フロントラインなどであっても、用法・容量はしっかりと守りましょう。
お部屋の掃除を徹底する
ノミの駆虫が済んだら、次はお部屋の掃除を徹底しましょう。
ノミに寄生されて生活をしていた猫ちゃん、その間にノミがお部屋の中で繁殖している可能性は十分にあります。
そのようなノミを放っておくと、再びノミに感染されてしまうかも。
寄生虫の再感染を防ぐためにも、ノミを発見してから2週間程度は掃除機を徹底的にかけるようにしましょう。
また、猫の身体にノミが寄生されていないかも毎日チェックをし、再発を防ぎましょう。
ノミの予防も忘れずに
ノミを無事に駆虫できたあとも油断はできません。
少しでも油断をしてしまうと、再びノミに寄生されてしまうかもしれません。
ノミを退治できたら、二度と寄生されないように徹底した予防を行いましょう。
ノミ予防としてもっとも効果的だとされているのは、フロントラインです。
フロントラインは駆虫薬としてだけではなく、予防薬としても効果を発揮してくれるのです。
完全室内飼いの猫であっても、定期的に予防薬を投与するようにしましょう。
また、ノミやダニの感染を防ぐためにも、外に出ることは避け完全室内飼いを徹底しましょう。
ノミの正しい取り方を知って猫の健康を守ってあげよう
ノミを発見したら、多くの人が焦って指でつまんで無理矢理取ってしまいそうになりますよね。
しかし、ノミの取り方を間違えてしまうと被害が拡大してしまうかもしれません。
愛猫のためにも、ノミの正しい取り方、正しい投薬治療についてあらかじめ予習をしておくだけではなく、ノミに感染したときにすぐ相談できるかかりつけの獣医師を見つけておくようにしましょう。