猫は基本的にお散歩をする必要はないとされていますが、個体によってはお散歩が大好き!という子も存在します。
しかし、お散歩ができる猫であっても思いがけない事故やトラブルを防ぐために、ワクチンの接種やハーネスの着用など最低限守るべきことがあります。
今回は猫のお散歩の注意点などをご紹介していきます。
飼い猫を危険から守るためにも、お散歩を考えている方はぜひご覧ください。
猫と散歩をする方必見!散歩をする前にやるべきこと
とっても好奇心旺盛な飼い猫と一緒にどこかへお出かけをしたい!と、思っている方。
ただ衝動的にお散歩に連れ出してしまうのは危険です。
猫は場合によってはお散歩ができるとは言っても、犬のように気軽にお散歩に連れ出してしまうと思いがけない事故やトラブルに巻き込まれてしまいます。
まずは散歩へ連れ出す前にやるべきことをクリアしていきましょう。
ワクチンを接種する
まず、最初にチェックをしていただきたいのがワクチンの接種です。
外の世界にはたくさんの病気やウイルスが蔓延しています。
散歩へ行くということは、病気に感染している野良猫と接触する可能性やノミ、ダニ、フィラリアなどに感染するリスクも高まるということです。
お散歩に連れ出す場合は、最低でも猫の3種ワクチン(猫ヘルペスウイルス、猫カリスウイルス、猫パルボウイルス)を接種するのに加え、ノミダニ予防もしっかりと行うようにしましょう。
外に興味を持っているかを確認する
次にチェックをしていただきたいのが、猫自身が外の世界に興味を持っているか否かという点です。
散歩をさせるだけならば、嫌がっていても無理矢理外に連れ出せばいいだけです。
しかし、それではせっかくお外に連れ出してもストレスを溜め込んでしまうだけで何もよいことはありません。
猫はそれぞれに性格が異なりますので、外の世界に恐怖心を持っているのであれば無理に連れ出す必要はありません。
また、いつも窓から外の景色を見ているからと言っても散歩ができるとは限りません。
散歩に連れ出すときは、猫の様子を見ながら少しずつ慣れさせてあげるようにしましょう。
また、散歩をどうしても嫌がるようならば無理に連れ出さずお部屋の中でのんびりと過ごさせてあげるようにしてください。
散歩コースのチェック
続いて確認していただきたいのが散歩コースのチェックです。
お外の世界には家の中で遭遇しない、車や知らない人、さらには外猫や他の動物がたくさんいます。
元々、神経質で臆病な一面を持つ猫です。
あまりにも車や人通りが多い場所を歩いていると、何かの拍子に驚いてしまい脱走してしまう危険もあります。
できるだけ事故のリスクを減らすためにも、散歩コースは人通や車通りの少ない場所を選んであげるようにしましょう。
ハーネスをつける
お散歩をするときに、ぜひ取り入れてほしいのがハーネスの着用です。
抱っこをしてお散歩をするから、ハーネスは着けなくてもよいと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、たとえ抱っこをして散歩をさせるとしても何らかのきっかけで腕から抜け出して脱走してしまう可能性は十分にあります。
猫の安全のためにも、散歩に連れ出すときはハーネスを着けることを忘れないようにしましょう。
猫の散歩をするとき首輪よりもハーネスをおすすめする理由とは
猫の散歩をするとき、首輪にリードを付けて散歩させようとしている方は注意をしてください。
猫は首輪で散歩をさせるよりも身体全体を固定できるハーネスを着用する方がよいとされています。
首輪でもハーネスでも同じでは?なんて疑問に思うかもしれませんが、そこにはちゃんとした理由があるのです!
首輪はすり抜けてしまう危険性がある
ハーネスがおすすめされる理由は大きく2つあります。
1つ目は、猫の頭は犬に比べて大変小さく、しっかりと首輪を調節したつもりでも抜け出してしまうリスクがあるためです。
ご存知の通り、猫はとても体が柔らかく驚くような狭い隙間でも頭が通ってしまえば簡単に入り込めます。
そんな特性を持つ猫にとって、首に着けるだけの首輪はとても抜けやすくなっているのです。
猫とお散歩をするときは、腕を通して体全体をホールドしてくれるハーネスが安全だと言えます。
首に負担がかかり怪我をする恐れがある
首輪をおすすめしないもう1つの理由が、首への負担です。
首輪は首だけに負荷がかかってしまいますので、人間の力で強く引っ張ってしまうと思わぬ怪我を引き起こしてしまうことも。
最悪の場合は、首の骨などを骨折してしまうことも・・・。
せっかく楽しいお散歩に出かけるのですから、リスクをできる限り減らすためにもハーネスを着用するようにしましょう。
猫の散歩はストレスになる?
わんちゃんのように飼い猫にリードやハーネスをつけて散歩をしたい!そんな考えを持っている方は、飼い猫は本当に外に出たいと思っているのかということを今一度考えてみましょう。
もちろん、猫によってはお外を歩くのが大好きでハーネスをつけてもらってのんびりとお散歩を楽しむ子もいます。
しかし、すべての猫がお散歩を好む訳ではなく、むしろお散歩を嫌がる猫ちゃんの方が多いのです。
猫は自分の縄張りから出るのを嫌う
猫が散歩に対してストレスを感じる理由としてあげられるのが、縄張り意識の強さです。
元々自分の縄張りの外に出ることを嫌う性質をしているため、自分の知らない場所へ行くということ自体を嫌う傾向にあるのです。
特に完全室内飼いの猫は、自分の縄張りは家の中だけであるため外へ出るというだけで大きなストレスを感じてしまうことも。
猫によっては散歩がストレス解消になることも
「外に出ること=ストレス」となる猫が多いですが、中には散歩へ行くことでたくさんの刺激を受けてストレス発散をする猫ちゃんもいます。
散歩が好きか嫌いかというのは、元々の性格や生まれ育った環境によって大きな違いがあります。
散歩ができる猫とできない猫がいるということをしっかりと理解したうえで、お外に連れ出すかどうかを検討しましょう。
もし、散歩が難しいと感じるならばベランダやお庭で遊ばせてあげるだけでもよい気分転換になります。
その際は、脱走防止のためにハーネスをつけておくことを忘れないようにしましょう。
また、お庭やベランダに出すだけでも念のためにワクチン接種は行っておくほうが安心です。
猫と散歩を楽しむために注意点をしっかりと守ろう
猫に散歩はさせるべきか、否かという問題は、専門家や獣医師によっても答えが分かれます。
しかし、共通して言えることが猫が嫌がっているのであれば散歩はさせなくてもよいということと、散歩ができる猫であってもワクチンの接種やハーネスの着用など、できる限りの安全策はおこなうべきだということです。
散歩をさせるときは、できる限り事故やトラブルを減らすための努力を事前におこない安全なお散歩時間を提供してあげるようにしましょう。