子猫をお迎えした、拾った際、ご飯は何を与えたらよいのか迷ってしまいますよね。
赤ちゃんであればミルクが一番に思い当たる方も多いかと思いますが、猫の場合、ミルクはいつまで与えるのでしょう。
また、成猫になるまでは、どのような食事を与えたら良いのか知っておきたいですよね。
そこでこの記事では、子猫の成長に合わせた育て方を紹介します。
生後1ヵ月まで
産まれてから生後1ヵ月までは、母猫の母乳か子猫用のミルクを与えます。
母猫がいる場合には、なるべく母乳を与えるようにしてください。
子猫はまだ免疫力がなく、母乳には豊富な栄養のほかに、細菌やウィルスなどから身を守る抗体免疫が含まれています。
何らかの原因で母猫がいない場合には、子猫用のミルクで代用できます。
牛乳や人間用の粉ミルクでは子猫の栄養にはならないので、必ず子猫用のミルクを与えてください。
子猫用ミルクを与える際には、温度に注意しましょう。
子猫はミルクの温度に敏感で、冷たすぎても熱すぎでも飲んでくれません。
母猫の体温を目安に、人肌から少し熱めの温度で与えましょう。
冷めた際は温めなおして与えます。
あまり飲まない、飲みたがらない様子だったり飲みにくそうな場合には乳首の大きさなどにも注意しましょう。
生後1ヵ月~2ヵ月目まで
生後1ヵ月までは、母猫のミルクのみを食しますが、1ヵ月からは離乳期に入ります。
この時期の育て方は、ミルクだけでなく固形物も徐々に食べ始めます。
また、この時期は歯が生えてきます。
口の中に指を入れて、歯が生え始めていたら離乳食を始める目安です。
離乳食は、子猫用のペースト状になる専用フードが販売されています。
しかし、いきなり離乳食に移行できるわけではありません。
子猫用のミルクと併用して離乳食を与えます。
この時期はまだ消化器官が固形物の消化に慣れていません。
そのため、いきなりたくさんの量を与えると、消化が間に合わず吐いてしまう場合があります。
最初はミルクをメインに与え、少量ずつ回数を多めに離乳食を与え、徐々に体が固形物を受け入れられるようにしていきましょう。
食べてくれない場合
子猫が離乳食を食べない場合には、無理に与えずミルクに戻します。
子猫が離乳食を食べない場合には、以下の理由が考えられます。
- お腹が空いていない
- 離乳食が合わない
- 離乳食を食べ物だと思っていない
- 温度が合わない
- まだ離乳食を始める時期ではない
ミルクを十分に与えてしまうと、お腹がいっぱいで離乳食を食べない場合があります。
また、はじめて離乳食を見た子猫は、離乳食が食べ物だと認識していません。
指などですくい、口元に近づけて臭いや味を教えてあげましょう。
また、母猫からもらっていたミルクは温かいですよね。
そのため、離乳食も同じ温度でないと、食べてくれません。
人肌程度かやや熱めに温めてみましょう。
ほかには、まだ離乳食を始める時期ではない可能性もあります。
歯が生えているか、離乳食に興味があるか、母猫がいる場合は母猫がミルクを与えるのを嫌がり始めているかなど、状況を観察しましょう。
生後3ヵ月目から
生後3ヵ月目からの育て方は、離乳食から子猫用のドライフードを与えます。
成猫とは必要な栄養素が異なるため、必ず子猫用か全年齢対応の総合栄養食を購入してください。
はじめはドライフードをそのまま与えるのではなく、人肌程度のお湯でふやかしてから与えます。
ミルクやペースト状の離乳食を食べてきた子猫は、急に固形物を消化できません。
はじめは離乳食と併用して与えていき、徐々にドライフードのみにします。
ドライフードも徐々に固形にしていきます。
1日の給餌量を一度に与えると、胃が小さく消化器官が未発達の子猫は、下痢や嘔吐など消化不良を起こしがちです。
生後3ヵ月までは、基本的に欲しがる分だけ与えても構いませんが、最低でも5~6回に分けて与えるようにしましょう。
下痢や嘔吐をしないか、食欲や元気は十分にあるか、この時期はしっかり栄養を吸収できているか観察しながら慎重に食事を与えましょう。
生後6ヵ月目から
生後6ヵ月からの育て方は、完全に固形のドライフードを与えます。
子猫の成長も一段落するため、ここからはしっかりと給餌量の調節が必要になります。
成長期だった子猫はお腹いっぱいフードを与えても問題はありませんが、体の急激な成長が止まるため、与えすぎると肥満になってしまいます。
ここからは、成長も穏やかになり、子猫は大人の準備に入ります。
給餌量も徐々に減らし、2~3回を目安に与えましょう。
生後10ヵ月目からは大人の準備
生後10ヶ月目からの育て方は、ほとんど成猫と変わりません。
この頃からは、給餌回数を大人と同じ朝晩の2回にできるよう調整します。
また、生後12ヶ月目には、徐々に成猫用のフードへの切り替えをはじめましょう。
いきなり変えてしまうのではなく、子猫用のフードに成猫用のフードを少しずつ混ぜていきます。
下痢や便秘、食欲、嘔吐などはないか観察しながら、少しずつ成猫用フードに慣らしていきましょう。
1歳になる頃には、成猫用フードのみを与えられるようにしてください。
子猫用のフードは成猫用のフードに比べ、高カロリー、高タンパク、高脂質となっています。
そのため、いつまでも子猫用のフードを与えていると、肥満になってしまいます。
成長期の子猫と、大人の猫では必要な栄養が異なりますで、年齢に合ったフードを必ず与えましょう。
全年齢対応のフードであれば、子猫からシニアまで使用できます。
給餌量を調整するだけで、フード自体は同じものを使用できるため慣らす必要がなく便利です。
まとめ
子猫は生後1ヵ月までは、母乳または子猫用ミルクを与えます。
2ヵ月目までは離乳期に入りますので、ミルクから徐々に離乳食に切り替えます。
3ヵ月目からは子猫用のドライフードを与え始めます。
はじめはお湯でふやかして柔らかくしてから与えましょう。
6ヵ月になると、体の成長が一段落し、緩やかになります。
ここからはドライフードをそのまま与え、給餌回数や量も適正量を守り減らしていきます。
12ヶ月からは子猫用フードから成猫用フードに切り替え、給餌回数も1日2回に落ち着きます。
子猫は成長に合わせ、ミルク、離乳食、子猫用フード、成猫用フードとそれぞれ適切なフードが変わります。
飼い主さんは子猫に合わせ、適切な食事を与えるようにすることが大切です。