猫がいびきをかいている姿を微笑ましく見つめているそこの方、あまりにもいびきがうるさいと感じたら要注意です。
あまりにも大きないびきをかく場合、そこには病気が隠れている可能性があるのです。
今回は猫がいびきをかく理由と、うるさいときの原因と対処法をご紹介します。
飼い猫の体調不良をいち早く知るためにも、ぜひ知っておいてください。
猫だっていびきをかく
スヤスヤと気持ちよさそうに寝ている飼い猫、しかしよく耳を澄ませてみると何か苦しそうな呼吸をしている!?
なんて、戸惑った方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、その聞きなれない音、実は猫のいびきかもしれませんよ。
あまりイメージがないかもしれませんが、人間と同じようにいびきをかきます。
猫がいびきをかく理由
そもそもいびきとは何らかの理由で気道が狭くなることで、摩擦が生じて音が鳴ります。
猫も人間と同じように呼吸をしますから、寝ているときに何らかの理由で空気の通り道が狭くなってしまうと、人間と同じようにいびきをかいてしまうのです。
猫のいびきでわかる!病気の一覧
いびきをかいて気持ちよさそうに眠っている飼い猫の姿を見て幸せな気持ちになっている方も多いでしょうが、うるさいと感じるほどの大きないびきをかいているときは要注意です。
その大きないびきの原因は、もしかしたら病気が関係しているのかもしれません。
いびきが急に大きくなった、最近理由もなくいびきがうるさくなったという場合にぜひチェックしていただきたい病気を一覧でご紹介していきます。
感染症による鼻炎
いびきが大きくなる原因としてまず考えていただきたいのが、感染症による鼻炎です。
ウイルスや細菌に感染することで、鼻の粘膜に炎症が起こり鼻腔内が腫れてしまった結果、鼻腔内の空気の通り道が狭くなりいびきをかいてしまうのです。
感染症が原因の場合、いびき以外にも鼻水、咳、嘔吐、下痢、食欲不振などの症状が現れます。
急にいびきがうるさくなったときは、他に症状がないかチェックをしましょう。
鼻腔内腫瘍
鼻の中に腫瘍ができることで、空気の流れが悪くなり大きないびきをかいてしまうこともあります。
腫瘍がいびきの理由となっている場合、くしゃみ、鼻水、呼吸困難、体重減少、リンパ節の腫れ、貧血、発熱などの症状の他に、鼻血が出ることもあります。
特に老猫の場合は、腫瘍ができやすいのでいびきが気になるならば早めに獣医師に相談をしましょう。
喉頭虚脱
喉の奥にある軟骨が変形してしまうことで、気道を塞いでしまう病気「喉頭虚脱」もいびきが大きくなる原因です。
主にペルシャ猫などの顔が平たい猫種によく見られる病気で、大きないびきの他に、呼吸音の異常、不自然な息切れが見られます。
また重度になると呼吸困難を起こす場合もあります。
あまりにもうるさいと感じるようないびきは、呼吸器系に何らかの異常をきたしている場合が多いので十分に注意をしましょう。
心筋症
いびきとあまり関係なさそうな病気が心筋症です。
心筋症とは心臓の筋肉が何らかの原因により厚くなってしまう病気で、あらゆる猫に起こりうる恐ろしい病気でもあります。
心筋症を発症すると、心臓が大きくなってしまうため呼吸をするための気管を塞いでしまうのがいびきがうるさくなる理由です。
心筋症が原因となっている場合は、大きないびきの中に雑音が混ざることがあります。
猫の心筋症は初期症状がわかりづらく、気がついたときには手遅れの状態だったということもめずらしくはありません。
ちょっとした違和感も見逃さないようにしてください。
病気以外で考えられるいびきがうるさい原因
いびきがうるさい場合、必ずしも病気が関係しているとは言い切れません。
中には病気以外に原因がある場合も。
続いては病気以外で考えられる大きないびきの理由をチェックしてみましょう。
肥満
大きないびき以外に異常が見つからず、心当たりもないのであれば、もしかしたら肥満が原因となっているかもしれません。
肥満の猫は首回りに皮下脂肪がつきやすく、気管を圧迫してしまい空気の流れを悪くしてしまった結果大きないびきとなってしまう場合もあります。
元々丸いフォルムをしている猫ですから、中には自分の飼い猫が肥満に陥っていることに気がついていない飼い主も多いのです。
いびきがうるさいと感じたけれど、特に他の異常が見られないという場合は、もしかしたら肥満になっているのでは?と、疑うようにしましょう。
体質
「軟口蓋過長症」という症状をご存知でしょうか?
軟口蓋と呼ばれる、上あごの奥にある組織が長く垂れ下がってしまうことで、気道を塞いでしまい、結果的にいびきが大きくなる原因となることも。
軟口蓋とは、人間でいうと「のどちんこ」にあたります。
この部分が生まれつき長い場合、呼吸が苦しくなり結果的に手術をしなければならないほどの重い症状に発展することもあります。
軟口蓋過長症は、平たく丸い頭を持つ短頭種によく見られる症状だと言われています。
猫種でいうとスコティッシュ・フォールド、ペルシャ猫、エキゾチックショートヘアなどです。
いびきをかいているだけならば様子を見るだけでも問題はないでしょうが、呼吸が苦しそうだったり、呼吸困難に陥ってしまうという場合は早めに対処をするようにしましょう。
アレルギーによる鼻炎
ウイルスや細菌感染によって鼻炎になる他にも、アレルギーによって鼻炎が引き起こされることもあります。
「猫にアレルギー?」と、不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は猫も人間同様アレルギーを持っている子がいるのです。
アレルギーの原因はさまざまで、ハウスダストやダニ、食物、化学薬品など多岐にわたります。
頻繁にいびきが大きくなるという場合は、何かアレルギーを引き起こすようなきっかけがなかったか念のため考えてみるとよいでしょう。
ただの鼻づまり
鼻づまりは鼻づまりでも無害な鼻づまりである場合もあります。
いびきがおこるメカニズムは、空気が通る鼻腔が何らかの原因で狭くまり摩擦が発生することで、音が鳴ります。
そのため、この摩擦が大きくなればなるほど、いびきも大きくなるということです。
うるさいと感じるほどの大きないびきが頻繁に起こる場合は、何らかの原因があるのではないかと考えたほうがよいですが、他に気になる症状がないのならば様子を見てもよいでしょう。
猫のいびきがうるさいと感じたときの対処法
猫のいびきがあまりにも大きく「うるさい」と感じた場合、実際にはどのような対応をすればよいのでしょうか?
最後は猫のいびきがうるさいと感じたときにできる対処法をご紹介します。
他に症状がないかをチェックする
猫が大きないびきをかいているからといって必ずそこに病気が潜んでいるという訳ではありません。
しかし、いびきが多くなるということは何らかの原因や理由があるはずです。
猫が大きないびきをかいている場合、必要以上に心配をしなくてもよいでしょうが、念のために他の症状がないか、他に何らかの違和感がないかをチェックしましょう。
異変を感じたら早めに病院へ行く
うるさいと感じるほどの大きないびきの他に、咳、鼻水、下痢、嘔吐、食欲不振、元気減退などが見られた場合は、念のために獣医師に相談をすることをおすすめします。
「自分の気のせいかもしれないから・・・」「何となく違和感を感じただけだから・・・」と病院へ連れて行かなかった結果、大きな病気を見逃してしまい重症化させてしまった!なんて話もよくあります。
少しでも異変を感じたり、いつもと違うと感じた場合は、早めに病院へ連れて行くほうがよいでしょう。
飼い猫のいびきがうるさいと感じたら必ず健康チェックをしよう
飼い猫のいびきがうるさいと感じた場合は、念のために健康チェックを行いましょう。
いびきが大きくなるということは、何らかの原因が潜んでいるはずです。
どのような理由で、いびきが大きくなっているのかがわからないという場合は、ぜひ原因を究明してくださいね。