爪を切ろうとすると、多くの猫が嫌がって暴れたりするのではないでしょうか。
しかし、嫌がるからといって猫の爪を切らずに放置しておくと、鋭い爪によって家具や壁に傷を付けられるだけでなく、「猫ひっかき病」という引っかき傷による感染症になってしまう恐れがあるなど、様々な危険があります。
そこで今回は、猫の爪切りを行う頻度と暴れる猫ちゃんにおすすめの丸秘アイテムをご紹介したいと思います。
猫の爪切りを行う頻度と猫の爪について
猫は自分で爪研ぎをしますが、爪研ぎをしている猫でも、爪を切る必要があります。
頻度としては、子猫や若い猫の場合は週1回程度、シニア猫の場合は2週間に1回程度が目安です。
ただし、猫の爪の伸び方には個体差があるため、猫の爪の性質について知り、爪切りの頻度を見極めることが大切です。
猫の爪の伸びる速さは?
猫は年齢によって、爪の伸びる速さが違います。
子猫や若い猫は、運動量が多いので爪の伸びる速さが早く、シニア猫は睡眠時間が多く運動量が少ないので爪の伸びる速さは遅くなります。
また、それぞれの爪によっても伸びる速さが違います。
よく使う爪は速く伸び、あまり使わない爪は伸びるのが遅くなります。
ちょうど良い爪の長さは?
猫の爪には、血管と神経が通ったピンク色の部分があり、この部分のことを「クイック」と呼びます。
爪切りの際に、クイックを切ってしまうと出血し、猫が強い痛みを感じてしまいます。
クイックの2mmほど手前でカットするようにしましょう。
また、クイックが判別できない場合には、爪の先端の尖った部分を2~5mm程度切るに留めておくのが良いと思います。
また、猫の指先の構造上、肉球を押さないと爪は出てきません。
爪を確認する時には、軽い力で肉球を押してみましょう。
4つのタイプの爪切りバサミ
暴れる猫ちゃんのための丸秘アイテムを見る前に、爪切りに使用する爪切りバサミについて押さえておきましょう。
猫用爪切りバサミには、大きく分けて4つのタイプがあります。
それぞれの爪切りバサミの特徴を理解した上で、愛猫ちゃんに適したものを選びましょう。
間違っても人間用の爪切りは使用しないでくださいね。
ハサミタイプ
子猫や若い猫の小さくて柔らかい爪を切るときには、ハサミタイプがおすすめです。
紙などを切る時に使うハサミと同じ構造になっているため、扱いやすく初心者でも抵抗なく使うことができると思います。
ギロチンタイプ
ギロチンタイプは、ハサミで切る時のような「パチン」という大きな音がしないのが特徴です。
音に対して敏感な猫にはギロチンタイプが適しているでしょう。
ただし、ギロチンタイプは、猫の爪を丸い穴の刃に入れて切らなければならない構造になっており、巻き爪になってしまった猫には使いづらいかもしれません。
ピコックタイプ
ギロチンタイプとは反対に、巻き爪の猫に適しているのがピコックタイプです。
ギロチンタイプのように丸い穴の刃の中に爪を入れる必要がないので、切りづらい巻き爪もきれいに切ることができると思います。
また、爪を切る音がしないので、音に敏感な猫にも使用できるかもしれません。
電動やすりタイプ
電動やすりタイプは爪を少しずつ削っていくタイプです。
爪の切りすぎになる心配が少ないでしょう。
ただし、爪を削る時の音や振動により猫が驚くこともあるため、怖がりな猫や暴れる猫には向かないかもしれません。
爪切りを嫌がる猫ちゃんにおすすめアイテム
適切な爪切りバサミを使用しているにも関わらず、爪を切ろうとすると暴れる猫ちゃんにおすすめの丸秘アイテムをご紹介します。
今すぐ試すことができるものもありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
すぐに試せる!洗濯ばさみ
誰もが一度は、子猫が親猫に首を咥えられて移動しているのを見たことがあるのではないでしょうか?
猫の首の背中側の皮膚は、伸びてゆとりがあるように出来ています。
そこを咥えられても皮膚に負担なく子猫の体重を支えることができるほどに丈夫になっています。
そして、首を咥えられた子猫は、親猫が動きやすいように、力が抜けたように大人しくなります。
この猫の反射反応を家庭で再現する方法として、猫の首の背中側の皮膚を洗濯ばさみで挟むという方法があります。
首の背中側の皮膚を洗濯ばさみで挟み、大人しくなっている間に愛猫の爪を切ってしまいましょう。
顔を覆う!猫用マスク
猫には目隠しをすると大人しくなるという習性があります。
この習性を利用したアイテムが猫用マスクです。
猫用マスクで猫の顔を覆うことで、猫を落ち着かせること、爪を切っている様子を猫に見えないようにすること、噛みつき防止という3点の効果があります。
また、エリザベスカラーと呼ばれる、首の周りに装着する円錐台形状の保護具もあります。
エリザベスカラーで視界を遮るだけでも、大人しくなる効果が得られるかもしれません。
全身をすっぽり包む!猫用ネット
3つ目のアイテムは「キャットグルーミングバッグ」や「みのむし袋」、「猫袋」というネーミングなどで売られている猫用保定袋です。
猫の身体をネットの中に入れると、顔や手足を袋の外に出せるようになっているため、爪切りに限らず、顔や手足のお手入れをするときにおすすめです。
猫は狭い場所に入ると落ち着くという習性を利用したものです。
一般家庭では、バスタオルで猫の身体を包み込んだり、洗濯ネットに猫を入れたりすることで同じ効果があるかもしれません。
どうしても切らせてくれない!最後の砦
爪切りバサミを換えてみたり、爪切り補助アイテムを使ってみたりしても、どうしてもうまく爪切りが出来ないこともあるでしょう。
そんな時は、無理やり爪を切ってしまうのではなく、獣医さんやトリミングサロンに連れて行き、専門家の力を借りましょう。
まとめ
猫は爪研ぎをする・しないに関わらず、定期的な爪切りが必要です。
「暴れるから」、「嫌がるから」といって、長い爪を放置したままにすると、愛猫が巻き爪になったり怪我をしたりするリスクが高くなります。
飼い主さんは、愛猫を危険から守るためにも、適切な頻度で、適切な長さに爪を切ることを心掛けなければなりません。
もし、爪を切る時に愛猫が暴れて手に負えない場合には、今回ご紹介したおすすめアイテムや方法を取り入れてチャレンジしてみてくださいね。