猫の体にいつの間にかイボができた!ということに不安を感じている方は、そのイボがどのような原因でできたのかを探ることが重要です。
固いイボなのか、柔らかいイボなのか、背中にできているのか、お腹にできているのかなど、チェックするべき項目を知っていれば、病気の早期発見にも繋がります。
今回はイボの原因や大きくなる場合の対処法についてです。
猫のイボができる場所で考える病気の可能性
大切な飼い猫の体にイボを発見してしまったら、大きな不安を感じますよね。
もしかして悪い病気なのでは!?なんて思う方も多いでしょう。
実際に症状としてイボが現れる病気もたくさんあります。
飼い猫の体にできた原因不明のイボ、まずはどの場所にできたかを冷静にチェックしてください。
それだけでは、何が原因かを判断するのは難しいですが、病気の可能性があるかないかを判断することはできます。
背中や首にできるイボ
猫をかわいがっている方であればあるほど、背中を撫でる機会も多いでしょう。
そのため、背中や首の異変は飼い主がもっとも気がつきやすい箇所とも言われています。
そんな背中や首に現れるイボの原因にはさまざまなものが考えられます。
もっとも危険なのが、そのイボが悪性腫瘍だった場合です。
良性腫瘍であれば、猫の状態を見て経過観察となることも多いですが、悪性腫瘍である場合は一刻も早く手術を行う必要がある場合も。
良性か悪性かの判断は、素人では難しいため、イボやしこりを見つけたら念のために獣医師に相談をしましょう。
また、腫瘍以外にも人間でいうニキビのようなものができている場合もあります。
この場合も、経過観察になる可能性はありますが、やはり念のために獣医師に相談し、今後どのように対処をするべきかを判断しましょう。
耳にできるイボ
耳にイボができた場合、それは耳腫瘍である可能性が考えられます。
耳腫瘍とは文字通り、耳にできる腫瘍のことで悪性と良性の両方があります。
そのほかにも、炎症性ポリープや脂肪腫である可能性も高いです。
猫の場合は、どちらかというと炎症性ポリープの場合が多いようです。
炎症性ポリープの特徴は片方の耳の穴を塞ぐような大きなコブができるというもの。
耳にできたイボが、日に日に大きくなるようならば一刻も早く獣医師に相談をし外科的治療を受けるようにしましょう。
口にできるイボ
口元にできるイボについては、そのイボの色などによって変わります。
顎の下に茶色くて小さなブツブツができている場合は、猫ニキビである可能性が高いです。
猫ニキビは人間のニキビと同じようなもので、毛穴に詰まった汚れが主な原因となります。
たかがニキビと放っておくと、炎症を起こしてしまうこともありますので、早めに治療を行いましょう。
また、口の中にできるイボは口腔内腫瘍である可能性が高いです。
口腔内の腫瘍は大きくなると、痛みでご飯が食べれなくなる場合もありますので、良性悪性に関わらず、発見をしたら速やかに動物病院で診察をしましょう。
鼻にできるイボ
鼻腔内にできるイボの多くは悪性腫瘍であると言われています。
悪性腫瘍ではないとしても、鼻腔内に腫瘍ができてしまうと呼吸がしづらくなり、体にさまざまな悪影響を及ぼすことになります。
猫は基本的に鼻呼吸をする動物です。
放っておくと呼吸困難に陥る可能性もありますので早めに対処をしてあげましょう。
手足にできるイボ
よく「猫の手首に大きなイボを発見した!これは病気!?」と心配される方がいらっしゃいますが、猫の手首には手根触毛と呼ばれる突起物があります。
このイボについて詳しくはまだわかっていないのですが、獲物を捉える補助としてついているのでは?と言われていますが2019年現在、明確な答えは発見されていないようです。
ただ、この箇所にあるイボは特に心配はありませんので、安心していただいてよいということは言えます。
ただし、猫の手足にも腫瘍ができる場合もありますので、手首以外、あるいは今までなかった場所にイボを見つけたら注意をしましょう。
猫のイボの硬さや柔らかさ色で見る病気の可能性
イボができている場所をチェックしたら、次はイボの硬さや柔らかさや色から原因を探ってみましょう。
イボと一言でいってもその形状や色はさまざまです。
そのイボは無害なのか、はたまた有害なのかを最終的に判断するのは獣医師ですし、これらに当てはまるからと言って、必ず有害無害という訳でもありません。
それでも、気になるという方はセルフチェックをしてみましょう。
硬さによる違い
柔らかいイボである場合は、脂肪腫である可能性もあります。脂肪腫とは、体の脂肪組織が異常繁殖をしておこる、良性の腫瘍です。
良性ではありますが、日に日に大きくなるケースが多いため放っておくと歩行困難に陥る可能性もあります。
また硬いイボの原因として多いのが、悪性腫瘍です。
特に皮膚の下で動くしこりのようになっているイボがある場合は、要注意です。
ただ、柔らかいイボであっても硬いイボであっても悪性である可能性、または緊急を要する病気である可能性は非常に高いです。
柔らかいイボであっても、異変を感じたら念のために検査をするように心がけましょう。
色による違い
猫のイボは色もさまざまあります。
白っぽいイボや皮膚と同じ色のイボであるならば、良性である可能性が高いです。
逆に見るからに赤黒かったり、イボの周辺が変色をしている場合は悪性である場合が多いようです。
イボの色だけで、悪性良性の判断をするのは非常に危険ですが1つの目安として覚えておくとよいでしょう。
イボがどんどんと大きくなる原因
イボの中でも、特に注意をしていただきたいのが日に日に大きくなる場合です。
放っておいたらいつの間にか無くなる無害なイボも多いのですが、中にはいつの間にかどんどんと大きくなり、気がついたときには大変なことになっていた!なんて事態が発生する場合も。
イボが大きくなる原因について最後は考えてみましょう。
皮膚癌
さまざまな腫瘍がある中でも、やはり一番怖いのが皮膚癌です。
皮膚癌は皮膚にできる癌であり、最初は小さなイボが時間が経つにつれてどんどんと大きくなるという特徴があります。
皮膚癌は、早期発見、早期治療が鍵となります。
見るからに大きくなったと感じた時点では、手遅れになる可能性が高いので、少しでもイボの大きさに異変を感じたら検査を行いましょう。
脂肪腫
前述したように、脂肪腫の多くは発症するとゆっくりと大きくなるケースが多いです。
良性であるため、猫の体調によっては経過観察となる場合もあるでしょうが、大きくなりすぎることでさまざまな弊害が発生する可能性もありますので、やはり早めに除去をする方がよいとされています。
猫にイボを発見したら速やかに動物病院へ行こう
猫のイボがどこにできているのか?柔らかいのか?硬いのか?さらには色はどうなのか?大きくなる様子はあるのか?などなど、チェックをする項目はたくさんありますが、共通して言えることはイボを発見したら早めに獣医師に相談をするということです。
どのような病気であっても、早期発見・早期治療が飼い猫の命を救うことに繋がります。
「たかがイボ」と自己判断はせずに、早めに対処をするように心がけてください。