猫はちゅーるが大好きですね。
でも、猫が夢中になって食べている姿を見ると、何かあやしい成分が入っているのでは…と思ったことはありませんか?
パッケージの原材料を見ても、普段私たちが口にするようなものとそこまで変わらないような気もしますが、ちゅーるにはどんな謎が隠されているのでしょうか。
そこで今回は、猫が夢中になるちゅーるの成分や、何歳から与えてもいいのか、その安全性について徹底的に調べてみました。
猫が夢中なちゅーるの安全性は?
「ちゅーる、ちゅーる、チャオちゅーる~」のCMでおなじみのちゅーるは、ツナ缶で有名ないなば食品のペットフード事業が手掛けるスティックタイプの液状おやつです。
1回分ずつパウチされており、お手頃な価格で猫の食いつきもいいことから購入している飼い主さんも多いでしょう。
しかし、あれだけ猫が夢中になると、何か依存性が高くなるものが入っているのでは?と思ってしまいますね。
ここでは、ちゅーるの安全性について見ていきましょう。
危険性は低いが安全性も低い
結論から言ってしまえば、猫にちゅーるは絶対にダメ!というわけではありませんが、毎日与えるものでもない、ということです。
成分を詳しく見ていくと、そこまでの危険性はありませんが、安全性もありません。
ちゅーるには、猫に与えるのは1日に4本まで、と明記されていますが、1週間に数本程度にしましょう。
猫がちゅーるに夢中になるのは添加物のせい
ちゅーるに対して猫があそこまで必死になるのは、ちゅーるの製造過程にあります。
またたびや、キャットニップなどの猫が好む成分は入っていませんが、ちゅーるに含まれる〇〇エキスや、調味料(アミノ酸等)と書かれているエキスや添加物が猫を夢中にさせるのです。
それらは猫にとって普段では口にすることのないものですから、美味しく感じて当然で、ちゅーるばかりを与えてしまうと他のものを食べなくなってしまう恐れがあります!
与え方によっては便利なちゅーる
猫にちゅーるは絶対にダメなものではありません。
実際、動物病院用の高カロリーちゅーるも存在し、場合によっては獣医師から処方されることもあります。
ちゅーるの塩分を心配される方もいますが、ちゅーるに塩分は添加されていません。
ちゅーるは88%以上の水分を含むため、水を飲まない猫や、口内炎などで食欲がない猫、歯が弱くなってしまった高齢猫、猫に薬を飲ませるときなど、使い方によってはとても便利なものです。
猫はあまり水を飲む動物ではありませんが、水分を摂らなさすぎるのは腎臓病を含む内臓疾患や脱水、膀胱炎や膀胱結石などさまざまな病気の原因となり得ます。
愛猫が1日に必要な水分量を取れているか調べ、足りないようであれば補ってあげる必要があるのです。
猫が夢中になるちゅーるの成分は?
上記で少し成分について触れましたが、ここではちゅーるの成分について詳しく見ていきます。
商品には、必ず原材料が明記されていますね。
販売されているものだから安全だろうと思い、あまりじっくり見ることはないかもしれませんが、これを機会にちゅーるだけでなく、猫のフードやおやつなどの成分を気にしてあげるようにしましょう。
チャオちゅーるの成分(まぐろ)
原材料Ingredients | まぐろ、まぐろエキス、タンパク加水分解物、糖類(オリゴ糖等)、植物性油脂、増粘剤(加工でん粉)、ミネラル類、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)、ビタミンE、緑茶エキス、紅麹色素 |
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原材料は多く使われている順から明記することが決められているため、チャオちゅーるのまぐろ味では、まぐろ、まぐろエキス、タンパク加水分解物、糖類(オリゴ糖等)植物性油脂…と続いていきます。
一見すると安全性が低いとされるほどの問題があるように思えませんが、実はさまざまな問題があるのです。
安全性が気になる成分①タンパク加水分解物
タンパク加水分解物は添加物ではなく食品という分類に入り、人間の食品にも含まれるもので、大豆タンパクや小麦タンパクを加水分解してアミノ酸を取り出したものです。
しっかりした原料を使っていれば問題はありませんが、大量生産されている猫のおやつや安いキャットフードでは、タンパク加水分解物の製造工程中に発がん性物質に変化してしまうこともあるため注意が必要です。
安全が気になる成分②増粘剤(加工でん粉)
増粘剤(加工でん粉)もよく使われる食品添加物です。
増粘剤(加工でん紛)は、天然のデンプンに様々な加工を施して作られたものですが、加工デンプンの種類は12種類もあり、中には発がん性があるとして人間には使用を禁止とする危険なものもあります。
しかし、ペットフードに対しての規制はまだまだ緩いため、どの加工デンプンが使われているのかは分かりません。
また、ちゅーるには穀物のデンプンが使われているため、穀物アレルギーの猫は気を付ける必要があります。
安全性が気になる成分③紅麹色素
紅麹色素は、赤い色を付けるための着色料です。
麹と聞くと聞こえはいいですが、ベニコウジカビというカビの一種で、ベニコウジカビの培養液から抽出された食品添加物です。
日本や中国、台湾では食品の着色料として認可されているため、人間の食品に普通に使われていたり、紅麹サプリなど人気を集めていますが、アメリカやスイスでは使用が禁止されているほか、フランスやEU諸国では注意を呼びかけているものです。
慢性的な毒性があると考えられているため、何年、何十年と体内に蓄積されていき、徐々に内臓疾患を引き起こす可能性があります。
猫は赤い色を識別することはできないので、赤色の着色料を使う意味は人間の見た目を気にしているのかもしれませんね。
少し気になる成分④調味料(アミノ酸等)
安全性の心配はなくとも、少し気になる成分が調味料(アミノ酸等)です。
調味料(アミノ酸等)は化学調味料で、私たちの周りではたくさんのものに含まれ、家庭でも使用することのある味の素や、鶏ガラ、中華だしなどにも含まれます。
甘みと旨味を与えてくれる便利なものではありますが、そもそも猫に科学調味料は必要なのでしょうか?
調味料であるアミノ酸等や、タンパク加水分解物などの加工して作られているものを直接ちゅーるに混ぜることで、旨味を強く感じることができますが、猫がそれに慣れてしまうと普段食べているものを美味しいと感じにくくなり、総合栄養食であるキャットフードを食べなくなってしまいます。
少し気になる成分⑤〇〇エキス
もう一つ、安全性に問題はありませんが、気になる成分がまぐろエキスです。
まぐろエキスのほかに、カニエキスやかつお節エキス、ホタテエキスなどちゅーるによって含まれるエキスは違いますが、〇〇エキスといったものは旨味をギュッと濃縮しているものです。
その匂いに惹かれて猫が飛んできて、夢中になってちゅーるを食べるのですが、かつお節エキスに含まれるイノシン酸は旨味を7倍、ホタテエキスに含まれるグルタミルバリルグルシンは旨味を10倍にも感じることができるのですから、〇〇エキスが悪いわけではありませんが、これもキャットフードや他のものを食べなくなってしまう原因となります。
キャットフードを食べなくなると栄養が偏ってしまい、病気にもなりやすくなるので注意しましょう。
猫にちゅーるは何歳から与えていいの?
猫にちゅーるはたまになら与えても問題がないことを見てきましたが、何歳から与えても大丈夫なのでしょうか?
子猫用ちゅーるも販売されているくらいですから、生後3ヶ月あたりから与えている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
ここでは、猫にちゅーるを与えるのは何歳からがいいのかをご説明します。
子猫にちゅーるを与えるなら生後6ヶ月以降から
本来、猫におやつは必要ありません。
しかし、愛猫の喜ぶ顔が見たかったり、しつけや病院のご褒美としておやつを与えてあげたくなりますね。
ちゅーるには、子猫用として栄養補完食のちゅーるがあります。
だからといって、何歳からでもいいわけではありません。
ちゅーるに限らずですが、子猫の時期は体ができあがっておらず、おやつなどの必要ない栄養を消化吸収するのはとても負担がかかるため、ちゅーるなどのおやつを与えるのは、体がある程度できる生後6ヶ月以降です。
1歳未満であれば子猫用を与え、キャットフードと合わせたカロリー計算をするようにしましょう。
猫が大好きなちゅーるはたまにご褒美として与えよう!|まとめ
今回は、猫が夢中なちゅーるの成分や安全性、何歳から与えてもいいのかについて解説してきました。
いろいろ知ると、ちゅーるを嫌いな猫はいないと言われる訳が分かったのではないでしょうか。
人間でも口にしている添加物ですから、猫のおやつやフードに含まれる成分や添加物がすべてダメというわけではありません。
しかし、成分や添加物に対して意識していれば、愛猫の健康を保つ意味でおやつやフードを選ぶときの参考になりますね。
猫にちゅーるはダメなものではありませんが、猫のためにもたまのご褒美として与える程度にしておきましょう。