猫がずっと鳴いてると、まず頭に浮かぶのは発情期ではないでしょうか。
しかし、猫がずっと鳴いてるのは他にも理由があります。
ついつい「うるさい!」と叱ってしまう飼い主さんも少なくないでしょうが、叱るのはちょっと待って!
猫がずっと鳴いてるのには、何かを必死に伝えようとしていることもあるのです。
そこで今回は、猫がずっと鳴いてるのは発情期だからなのかと、病気の危険性や外から聞こえる場合についてもご紹介します。
猫がずっと鳴いてるのは発情期?
猫がずっと鳴いていると、発情期がきたのかな?と思ってしまいますね。
発情期になると、大きな声でずっと鳴き続けるために頭を悩ませる飼い主さんも多いでしょう。
でも、その鳴き声は本当に発情期の鳴き声ですか?
ここでは、猫の発情期について知っておきましょう。
猫の発情期の鳴き声
猫の発情期の鳴き声は、普段聞いたことのないような鳴き声で「ワォーン」や「ナォーン」といったとても大きな声で鳴くのが特徴です。
オス猫よりもメス猫の声のほうが大きく、昼夜かまわずずっと鳴いています。
不妊去勢手術を行っていても、猫によっては発情期がきてしまうこともありますが、発情期の猫の鳴き声を止めさせることは猫にとってストレスとなるため、そのまま見守ることしかできません。
発情期の期間
猫の発情期は、春先や秋頃の年2~3回が一般的ですが、室内飼いされている猫に季節は関係ありません。
室内の蛍光灯などに1日14時間以上当たっている場合では発情期が誘発されるため、季節に関係なく発情期がやってきます。
また、外に発情期の猫がいても鳴き声やニオイ、気配などで誘発されて発情期となることもあります。
発情期がきてもずっと鳴いてる期間は3日~1週間ほどなので、猫が発情期にみられる行動を起こしながら鳴いている場合では見守ってあげましょう。
ずっと鳴いてるのは病気の危険性がある?
猫が発情期ではなくずっと鳴いてる場合では、しつけが必要と思われがちですが、まずは猫がなぜ鳴いているかを考えてあげなければいけません。
猫は本来、自分の身を守るために発情期以外に鳴き声を発することはほとんどありません。
子猫のうちは生命維持の本能から親猫を呼ぶために鳴きますが、成猫になると鳴かなくなるのです。
飼い猫では子猫の状態と変わらないことから、ずっと鳴いてるというのは命に係わるSOSのサインであることがほとんどです。
ここでは、猫がずっと鳴いてるときに考えられる理由を見ていきましょう。
ご飯が足りない・お腹が空いている
猫は、ご飯が足りない、お腹が空いているということを訴えるためにずっと鳴くことがあります。
生命活動を維持するために十分な栄養が摂れていないことも考えられるため、ご飯の量は適切なのか、与えているフードの栄養バランスに偏りはないかを確認してください。
トイレが汚い
猫はとてもきれい好きです。
トイレが汚れていると、排泄を我慢してしまうこともあります。
人間と違って、猫が排泄を我慢してしまうとすぐに体調不良につながるため、トイレが汚いことを鳴いて訴えることがあります。
猫が排泄を我慢してしまうことで引き起こされる病気は、膀胱炎や結石、腎臓病、尿毒症などがあり、どれも重篤化すれば命に係わる病気でもあるので、トイレはいつも清潔に保ってあげましょう。
体調が悪い
猫は体調不良を隠す動物です。
しかし、飼い主さんに助けを求めるためにずっと鳴いていることもあります。
猫の体に何らかの異常が起こっており、緊急を要する事態であることがほとんどですので、動物病院を受診してください。
食欲や排泄などいつもと変わりはないか、顔つきはどうか、運動量はどうかなど普段から観察しておき、少しでもいつもと違うと感じた場合は、獣医師に相談することで病気の早期発見につながります。
甘え鳴き
猫が甘えた声でずっと鳴いてるときは、甘え鳴きです。
飼い主さんにかまってもらいたい、遊んで欲しい、何かおやつが欲しいなどの甘えなので、可能なときは答えてあげましょう。
ただし、毎回甘えられたら要求を満たしてあげてしまうと、我慢のできない猫になってしまうため、メリハリをつけて甘えさせてあげることも大切です。
甘え鳴きをしつけることはできますが、その前になぜ甘え鳴きをするのか考えてみてください。
スキンシップが足りていない、遊んであげる時間が少ないなど、猫に寂しい思いをさせていることが原因であることもありますよ。
猫の鳴き声が外から聞こえる場合は?
続いては、猫の鳴き声が外から聞こえてくる場合について見ていきましょう。
いくら自分の飼い猫ではないとはいえ、ずっと鳴いてるのは気になりますね。
発情期ならともかく、発情期ではない鳴き声がずっと聞こえてくるときにはどんなことが考えられるのかをご紹介します。
子猫のSOS
発情期以外の猫の鳴き声で、外から聞こえてくる可能性が高いのは、子猫のSOSのサインです。
お腹が空いた、挟まって動けない、寒い、降りられない、不安、怖い、痛いなど、さまざまな生命に係わるSOSであることが考えられます。
親猫とはぐれてしまって親猫に助けを求めている声ではありますが、しばらく様子を見て親猫が現れないようであれば、救出してあげることも考えなければいけません。
溝などに挟まっていたり、どこかに落ちて登れないでいたり、高いところから降りられないのであれば、助けてあげれば自分で親猫の元に帰っていくこともありますが、そうでなかった場合のことも考えれば、素直に動物保護団体に連絡しましょう。
保健所や愛護センターでは、一定期間後里親がみつからなければ殺処分となってしまうため避けてくださいね。
親猫の教育中
親猫が子猫をスパルタ教育している最中にも、子猫が親猫を呼ぶためにずっと鳴くことがあります。
そういった場合では、近くに親猫がいることも多いため、様子を見て判断してください。
この時は、高いところから降りられない、といった場合がほとんどです。
親猫が子猫を独り立ちさせるためにわざと子猫にさせているためのものですが、子猫のずっと鳴いてる声を聞くのは、心配になってしまいますね。
猫がずっと鳴いてるのは何かのサイン|まとめ
今回は、猫がずっと鳴いてるのは発情期だからなのかと、病気の危険性と外から聞こえてくる場合についてご紹介しました。
猫は意味もなく鳴いているわけではないため、鳴くのを止めさせる前に何が原因なのかを考えてあげることが大切です。
ずっと鳴いてるということは、SOSのサインであることを忘れてはいけません。
猫の表情や行動と鳴き声から、何を訴えているのか感じ取り、病気が疑われる場合ではすぐに動物病院を受診してくださいね。
外から聞こえる子猫のSOSは、状況を判断してから保護団体に相談してください。