大切な愛犬には栄養バランスの良い安全なドッグフードを食べさせたいものです。
市販のドッグフードは様々な種類がありますが、中でも国産ドッグフードのプロステージは注目されている一方で、ある懸念点が問題視されています。
プロステージは獣医師監修のもと犬の健康維持のために開発されたドッグフードですが、原材料など少々気になる点もあります。
そこで特徴や購入者の口コミ、評判を分析し検証いたしますので、犬のご飯に興味のある方は、ぜひご覧ください。
国産ドッグフード「プロステージ」の商品分析
プロステージは、ペットフードメーカーのイースター株式会社が開発、製造、販売している国産ドッグフードです。
イースター株式会社は昭和39年兵庫県に設立、関西を拠点に全国展開しており、生産体制はペットフードの自社製造工場を関西と九州に設けてペットフードの製造を行っています。
ドッグフードのラインナップは、プロステージをはじめ柴犬専用や人気犬種別、また犬の歯の健康に配慮されたフードなど幅広く提供されているようです。
ここでは、イースター株式会社が獣医師の監修のもと開発したプロステージドッグフードにスポットをあて、詳しく分析と検証をしていきます。
プロステージとはどのようなドッグフード?
まずプロステージは、イースター株式会社が展開している総合栄養食のドッグフードのなかで、高品質なプレミアムドッグフードとして位置づけされており、製品コンセプトは「犬の健康維持サポート」となっています。
製品の正式名称は「プロステージ ル・シアン」であり、ドッグフードのシリーズは11種類と豊富です。
プロステージ ル・シアンの中心は、主原料とライフステージで選べる「ル・シアン ポークとル・シアン フィッシュ」となり、他には犬の関節や視力、腎臓などそれぞれの状態に合わせて選べるドッグフードが用意されています。
そして製品の値段は、プレミアムドッグフードであるため、例えばプロステージ ル・シアン ポーク アダルト1.8㎏の参考価格は2,181円(税別)、100gあたり約121円ですので、決して安価ではないことがわかります。
プロステージドッグフードの特徴ポイント
プロステージ ル・シアンの特徴は、食物アレルギーに反応しにくい原材料を使用し、犬の消化の負担となりう うもろこしや合成保存料、着色料の添加物が入っていない健康第一を基本にしているところです。
そのため飼い主さんによっては、プロステージは無添加ドッグフードと認識しているようですが、厳密にはアレルゲン対策用として犬の健康を保つよう配慮しているドッグフードと言えるでしょう。
またプロステージ ル・シアンはドライタイプであり、形状を小さめの粒に仕上げでいますので、小型犬や老犬でも安心して食べられるようになっています。
そのほかプロステージ ル・シアンは種類がとても豊富なため、愛犬の状態に適したドッグフードを選ぶことができます。
このように良い特徴だけを見ていると、プロステージ ル・シアンは安全性の高いドッグフードと判断してしまいますが、念のため製品パッケージに記載されている情報の「原材料や成分」を確かめたところ、少々気になる点もあるようです。
プロステージ ル・シアンの気になる点
イースター株式会社のプロステージ ル・シアンは、本当に犬の健康に良い優れた国産プレミアムドッグフードなのでしょうか。
まずドッグフードの原産国は、日本のみならず欧米も多く見受けられており、とくにドッグフードにこだわる愛犬家の意見に耳を傾けてみると、「欧米はペット先進国でありドッグフードの安全性と品質が高い」と評価されているようです。
確かにペット先進国と言われているアメリカやカナダ、イギリス、フランスなど欧米諸国のペットフードの安全基準と日本の安全基準を比べると、圧倒的に欧米基準が厳しく管理されているようです。
従いましてドッグフードは、国産だから安心して愛犬に与えらるとは言い難いです。
そこでプロステージ ル・シアン ポーク アダルトの原材料と栄養成分を中心にをひも解き、安全性など気になる点を明確にしていきます。
プロステージ ル・シアン ポーク アダルトの原材料と成分
まず製品パッケージに記載されている原材料と主な成分は以下の通りです。
①原材料
ポークミール、米粉、米糠、ビートパルプ、タピオカ澱粉、動物性油脂、アルファルファミール、ビール酵母、植物性油脂、酵母エキス、精製魚油(DHA・EPA源)、オリゴ糖、植物抽出発酵エキス、ゼオライト、アガリクス(β-グルカン源)、ケルプミール、殺菌処理乳酸菌、月見草オイル(リノール酸、γ−リノレン酸源)、ウーロン茶抽出物、ミネラル類(第二リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、未焼成卵殻カルシウム、食塩、硫酸亜鉛、硫酸銅、塩化カリウム、ヨウ素酸カルシウム)、アミノ酸源(DL-メチオニン、L-トリプトファン)、ビタミン類(コリン、E、C、A、ナイアシン、パントテン酸、B2、B1、B6、葉酸、K、B12、D3、ビオチン)、香料(バターオイル)です。
②主な成分
たんぱく質24.0%以上、脂質11.0%以上、粗繊維4.0%以下、灰分8.5%以下、水分10.0%以下、カルシウム0.9%以上などです。
原材料の良い評価
犬の健康に良いと評価できる原材料は、「ビール酵母、オリゴ糖、アガリスク、乳酸菌、未焼成卵殻カルシウム」です。
ビール酵母は酵母菌の一種でありアミノ酸やビタミン、食物繊維など犬に必要な栄養を補給し、またオリゴ糖や乳酸菌は腸内環境を整え犬の健康向上に役立ちます。
キノコの一種のアガリスクは、犬の免疫力強化に効果が期待できる原材料であり、未焼成卵殻カルシウムは犬の骨格の維持サポートします。
このように犬の健康にとってプラス要素が見込める原材料の使用は、プレミアムドッグフードとして理解納得できます。
5つの原材料の気になる点
残念ながらプロステージドッグフードには、犬の健康維持に向いていない原材料が含まれており、注意する必要があります。
その原材料とは、「ポークミール、ビートパルプ、動物性油脂、植物性油脂、食塩」の5原料です。
気になる原材料「ポークミール」
ポークミールはプロステージドッグフードの主原料ですが、一般的にポークミールには品質の良くない豚肉を挽き粉状したものが含まれていますので、犬に与え続けると健康を害する可能性があります。
気になる原材料「ビートパルプ」
ビートパルプとは「テンサイ」であり、砂糖大根とも言われ食物繊維が豊富に含まれている植物ですが、製造工程で犬の健康に好ましくない薬剤を使用する可能性が高いですので、あまりおすすめできない原材料です。
気になる原材料「 動物性油脂と植物性油脂」
動物性油脂と植物性油脂などの脂質は犬の体に必要なのですが、この2つの原材料の製造に危険性があると指摘されており、動物性油脂は廃棄された家畜から脂肪を搾り取る方法を、また植物性油脂はフード製造工程において薬品残留が懸念されています。
気になる原材料「 食塩」
最後の食塩は、犬にとって塩分の多い食事は健康を脅かすこととなりますので、ドッグフードの原材料で塩分を摂取するにはナトリウムが望ましく、食塩の使用は控えるべきです。
このように気になる原材料を分析してみると、プロステージ ル・シアンは本当に犬の健康に良いドッグフードなのか疑問が残ります。
主な成分をチェック
たんぱく質は筋肉や骨格など体をつくる大切な栄養成分であり、成犬の体を維持する基準値は18%以上が必要ですので、プロステージドッグフードのたんぱく質は24%以上のため十分と言えるでしょう。
エネルギーの源になる脂質も11%以上、配合されており、基準値5%以上を大きく上回っています。
そのほか灰分や水分は、10%以下が質の良いドッグフードの証ですので、プロステージの成分は要件を満たしています。
国産ドッグフード「プロステージ ル・シアン」の評判
国産ドッグフードのプロステージ ル・シアンには、犬の健康維持に対してあまりおすすめできないポークミールや動物性油脂など5つの原材料が含まれています。
折角、アレルギーの原因となる大豆や小麦とトウモロコシを不使用とし、保存料や着色料の合成添加物も極力控え、加えて保証成分は問題が見当たらないのに、「5つの気になる原材料」によって愛犬家の評判はあまりよくないようです。
そのため愛犬の健康のためにドッグフードをプロステージ ル・シアンに切り替える場合、十分にプロステージの特徴を把握し注意する必要があります。
ここではプロステージのドッグフードに関するユーザーの口コミ情報をもとにし、満足できる点や疑問、不安など幅広い視点からプロステージ ル・シアンの評判を探っていきます。
プロステージドッグフードにポジティブな口コミ情報
プロステージ ル・シアンの各種ドッグフードを利用されているユーザーの口コミ情報のなかで、満足しているなどプロステージのドッグフードに好意的な口コミを上位からその内容をご紹介していきます。
口コミ情報のキーワードは「食欲旺盛」、その主な内容は以下の通りです。
プロステージ ル・シアンに切り替えた途端、食事量が増えご飯の時間になると催促するほど気に入っています。
プロステージは食いつきがとても良く犬の食欲低下に悩んでいたので、とても嬉しいドッグフードです。
よく食べてくれるので体重が増えて元気を取り戻し、毎日の散歩も積極的に行くようになっています。
プロステージのドッグフードは、犬の食欲を掻き立てる香料が使用されているため食いつきが良くなった可能性があり、とくに食いつきに悩んでいた飼い主さんの評判は良いです。
アレルギー症状の改善の口コミ
次に多い口コミ情報のキーワードは「アレルギー症状の改善」、具体的な口コミ内容は以下の通りです。
アレルゲン対策としてプロステージを与えてから、体の痒みとフケが治まり健康を取り戻したようです。
下痢や嘔吐の回数が減り、痩せていた犬の体重も適正な状態になりました。
被毛の艶が蘇り毛並み全体が美しいエレガントな姿の犬に家族全員が喜んでいます。
食物アレルギーにお悩みの飼い主さんからの評判は良く、その理由は大豆や小麦とトウモロコシの不使用と推測されます。
プロステージドッグフードにネガティブな口コミ情報
厳しいご意見や期待はずれの口コミ情報も多々ありますので、ご紹介します。
原材料にポークミールなど粗悪な食材が一部使用されているので、とても不安を感じます。
アレルゲン対策として購入するも、原材料に米が配合されているため米アレルギーを発症してしまい残念なドッグフードです。
プロステージに変更した途端、消化不良となり軟便が続くようになりましたので、給餌を中止しました。
このようにプロステージ ル・シアンに対する不満の口コミを分析すると、その原因は原材料にあるように感じます。
やはりプロステージ ル・シアンに使用されている原材料は、愛犬家が懸念しているよう不安があり、評判の悪い一因になっているようです。
プロステージは本当に食いつきのよいドッグフードなの?
プロステージのドッグフードに対する前向きな口コミや評判のなかで、最も多い内容は「食いつきの良さ」になっていますが、本当に美味しいので食いつきが良いのでしょうか?
その答えは、プロステージの原材料の中にあるようです。
食いつきが良い理由を探ってみると、犬の食欲を掻き立てるため原材料に動物性油脂、香料、食塩を使用していると思われます。
とくに食塩は、フードに塩分を加えると味が良くなりますので、犬の食いつきは良くなりたくさん食べるようになるかもしれませんが人間同様、塩分の摂りすぎによって病気になる心配があります。
そのため口コミにある「食いつきが良い」という飼い主さんのご意見は、あくまでも「犬の食いつき状況」がアップしただけですので、プロステージは本質的に食いつきの良いドッグフードと言い切ることが出来ないです。
プロステージドッグフードは愛犬からの評判が悪い?~まとめ
国産ドッグフードのプロステージ ル・シアンは、食物アレルギー対策をメインに大豆や小麦、とうもろこしが一切含まれていない犬の健康に配慮した総合栄養食です。
しかしながら、プロステージドッグフードの製造にかかわる「日本のペットフード安全基準」は、海外のペット先進国の厳格な基準と比べると自主的に基準やルールを守る緩やかな規制であり、その結果、いまだ品質面に課題を残しているようです。
そのためプロステージ ル・シアンの原材料には、出所がはっきりしないものや犬の健康面にマイナスとなるであろう原料が含まれています。
最終的なプロステージ ル・シアンの評価は、ユーザーの口コミや評判通り「原材料をよく理解し注意して選ばなければならないドッグフード」となります。
国産ドッグフード「プロステージ ル・シアン」の購入をご検討されている方は、今一度よく検討した方が良さそうですね。