モフモフの毛に愛くるしいしっぽのうさぎを、抱っこをしたいと思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
でも、実際に抱っこをしようとすると逃げられてしまったり、なかなか抱っこをさせてくれなくて悩んでいる方も少なくありません。
そこで今回は、うさぎの抱っこの練習方法と、正しい抱っこの仕方といつから行えるのかについてご紹介します。
本来うさぎは抱っこが苦手
可愛らしいうさぎを抱っこして、なでなでとスキンシップをとりたいと思うのは、飼い主であれば1度は夢見ることでしょう。
しかし、うさぎを抱っこしようとすれば、走り出して逃げ出したり、暴れて抱っこから逃れようとする姿を見て、諦める方も少なくありません。
飼い主さんを嫌いなわけではありませんが、うさぎは抱っこが苦手です。
ここでは、うさぎの抱っこについて知っておきましょう。
抱っこが苦手なのはうさぎの本能
うさぎは草食動物です。
自然界で草食動物というのは、常に獲物として狙われる危険があります。
特にうさぎは体が小さく、大きな鳥やいたちなどからも捕食されてしまうため、常に逃げれるように警戒を怠りません。
いくら家で飼うために交配されたからといって、うさぎの本能までは変えることはできないため、抱っこされそうになると逃げ出してしまうのです。
また、抱っこされることによって、うさぎの足は地面から宙に浮き、足が付いていない不安や、敵に捕まったと思って恐怖を覚え、そこから逃げ出そうと暴れます。
飼い主さんが嫌いとかではなく、抱っこを苦手とするのはうさぎの本能なので、逃げられたからといって落ち込まないでくださいね。
うさぎを抱っこできるようにしておく必要性
いくらうさぎが抱っこが苦手でも、抱っこできるようにしておく必要性はあります。
動物病院へ連れていく時、普段の健康チェック、爪切りの時、災害時に避難する時など、どんな状況になるかは分かりませんが、うさぎを抱っこしなければいけない場面もでてきます。
うさぎが嫌がるから抱っこはしない、という気持ちも大切ですが、抱っこに慣れさせておくこともうさぎのストレスを軽減するために必要なことなのです。
うさぎの正しい抱っこの仕方
うさぎの抱っこを練習する前に、うさぎの正しい抱っこの仕方を覚えておかなければいけません。
闇雲に抱っこの練習を行うのは、うさぎにとって嫌な思いしか与えない可能性もあり、ますます抱っこが苦手になってしまいます。
ここでは、うさぎの正しい抱っこの仕方について覚えていきましょう。
うさぎの基本の抱っこの仕方
①うさぎに優しく声をかけながら撫でて落ち着かせる
②撫でながら抱っこすることをうさぎに伝える
③うさぎの横から利き手を胸の下に入れて、反対側の手でおしりに手を添え、体を丸めるように持ち上げる
④自分の体とうさぎの体を密着させて、安定する位置に落ち着かせる
うさぎの基本的な抱っこの仕方ですが、自分の体に密着させることがうさぎの安心感に繋がります。
うさぎによってはお腹を飼い主さんに密着させれば落ち着く子もいますし、飼い主さんの利き手の折り曲げた肘で顔を覆ってあげることで落ち着く子もいるため、練習する時にうさぎの抱っこの好みを探しながら行っておきましょう。
仰向け抱っこは必要時のみ短時間だけ
うさぎを抱っこしたら、そのままうさぎの首と腰を支えれば仰向けにすることができます。
しかし、もともと背骨が湾曲しているうさぎにとって、仰向けに抱っこされると背骨が伸びて内臓を圧迫してしまうため、体にかかる負担が大きいのであまり長時間する抱っこではありません。
仰向けだっこも必要な時はありますが、必要最低限な時以外は行わないようにしましょう。
うさぎの抱っこの練習方法
うさぎの抱っこの仕方をイメージしながら、抱っこの練習を始まます。
練習する時にも覚えておいてほしいのは、うさぎにとって耳は毛細血管が多く広がる敏感なところなので、うさぎの耳は絶対に持ってはいけません。
そして、うさぎを後ろから抱っこするのも恐怖心を与えてしまうため、最初はうさぎから見える位置にいるようにしましょう。
それでは、抱っこの練習方法について見ていきます。
決めた時間に短時間だけ
うさぎは本来、抱っこをされる動物ではありません。
抱っこはうさぎにとってストレスとなるため、いつ抱っこの練習をされるか分からないストレスを与えるよりも、毎日決めた時間に少しだけ行うようにします。
1日のうちに何度も行ったり、時間をかけすぎてしまうと、うさぎはますます抱っこが苦手になるだけでなく、飼い主さんに対しても不信感を持ってしまうため、決めた時間に数分だけということを徹底しましょう。
また、嫌がったらすぐに止めてあげることも大切なことです。
うさぎが暴れることも考えておく
うさぎは抱っこに慣れるまで、暴れることも多々あります。
暴れて逃げ出した時にケガをしないように、最初は正座をした低い位置から行いましょう。
また、暴れた時に抑制するための首の皮を掴む練習もうさぎの様子を見ながら行います。
首の皮をたっぷり掴めばうさぎは痛くありません。
あまり首筋を掴むことはありませんが、抱っこに慣れていても抱っこ中に急に暴れてしまったり、とっさに抱っこをしなければいけない時など、首筋をつかむ必要がある場面がでてくることがないとは言えません。
うさぎが嫌がったらすぐに止めることは絶対ですが、どこを掴むのかを覚えておきましょう。
また、一人で抱っこの練習が不安であれば、獣医師に相談すれば教えてくれるので、一人で悩まずに動物病院に足を運んでみましょう。
もし抱っこがますます苦手になってしまったら
うさぎが抱っこを嫌がり、飼い主さんが近付くだけでも逃げてしまうことがあれば、しばらくは抱っこの練習はせず、うさぎの気持ちが落ち着くまで待つことが大切です。
すぐに抱っこしたいと思う気持ちは分かりますが、抱っこができるようになるまでは数か月かかることもあるため、焦らずにうさぎのペースで行うようにしましょう。
うさぎの抱っこはいつからできる?
うさぎの抱っこの仕方や練習方法についてみてきましたが、抱っこを成功させるためにも必要なことがあります。
抱っこをいつから練習してもいいのかは、うさぎの性格にもよりますが、いつから行っていいのかをここで確認しておきましょう。
だっこの練習を始めるのは飼い主に慣れてから
うさぎの抱っこを練習するのに、いつからという明確な答えはありません。
それは、飼い主さんとうさぎの信頼関係が築けてからになるため、うさぎが家に来て環境に慣れ、次に飼い主さんに慣れてからでなければ、抱っこを嫌がって暴れて落ちて、骨折などのケガに繋がります。
なつくまでの期間はうさぎの性格や飼い主さんの行動によって違いますが、撫でて欲しいと近寄ってくるまでは、警戒していることも考えられますので、無理に行わないようにしましょう。
何歳までに抱っこをしなければいけない、というものはありません。
6歳や7歳になってから抱っこをさせてくれるようになる子もいれば、家に来てすぐに抱っこをさせてくれる子もいます。
うさぎの様子を見て、信頼関係が築けてきたな、と感じた時から始めるようにしましょう。
うさぎの抱っこは時間をかけてゆっくりと!|まとめ
今回は、うさぎの抱っこの練習方法や正しい抱っこの仕方と、いつから行っていいのかについてご紹介しました。
可愛いうさぎが家族になって、すぐにでも抱っこをしたい気持ちが起きるのはやまやまですが、うさぎはとても警戒心が強く臆病です。
抱っこがうさぎのストレスになることも考え、焦らずゆっくり時間をかけてうさぎとの距離を縮めていきましょう。