ラガマフィンの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、愛猫にはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、ラガマフィンのかかりやすい病気やその予防法、猫種に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
ラガマフィンの平均寿命は?
ラガマフィンの平均寿命は11~13年です。
一般的な猫の平均寿命が15年程度なので、やや短いと言えます。
しかし、生活環境や健康管理に注意してあげることで、寿命よりももっと長生きできることもあるでしょう。
ラガマフィンの寿命と長生きするコツ
ラガマフィンは、ラグドールの権利を独占しようとした繁殖家に反発をした別の繁殖家グループによってつくられた猫種です。そのため、ラグドールと似ている点が多く、公認していない血統登録団体もあります。とてもよく似ていますが、目や被毛のカラーが限定されているラグドールに比べて、ラガマフィンはカラーの限定がないのでバリエーションが豊富です。
平均寿命は大型の猫なのでやや短めで、11~13年と言われています。
祖先猫のペルシャと同じく、「多発性嚢胞腎」や「肥大型心筋症」になりやすい猫種です。どちらも遺伝によるもので、明確な予防法や治療法はありません。早期発見・早期治療ができれば、対症療法によって症状を緩和させてあげたり、他の病気が併発するリスクを減らすことができます。もし病気になっても、穏やかに寿命を延ばしてあげることができるので、定期健診は必ず受けましょう。また、遺伝による特有の病気だけでなく、一般的な猫がかかりやすい病気についても知っておくことが大切です。
完全室内飼育にすることも長生きのコツです。猫は縄張り意識が強い動物です。外猫は、常に縄張りが荒らされていないか気を張って生活をしているので、家猫に比べて強いストレスを感じています。他の猫とケンカになればウイルスや細菌の感染リスクも高まります。そして、事故に遭う可能性も出てきます。猫にとっても飼い主さんにとっても、室内飼育の方がメリットが多くあります。運動不足を心配される方もいるかもしれませんが、猫は室内でも運動量は十分確保できます。ただし、広い部屋は必要ないかわりに、上下の空間が必要になります。高い場所に上ったり下りたりできるようなキャットタワーなどを置いてあげましょう。
ラガマフィンのかかりやすい病気は?
祖先猫にペルシャがいるので、遺伝的疾患として「多発性嚢胞腎」や「肥大型心筋症」が発症しやすいと言われています。
そのほかに、多くの猫がなりやすい「尿路結石」などにも注意が必要です。
ラガマフィンのかかりやすい病気のサイン
「多発性嚢胞腎」はゆっくりと進行する病気で、気づきにくいのが特徴です。食欲不振、多飲多尿、体重減少、嘔吐など慢性腎不全と似た症状が現れます。
「肥大型心筋症」の場合、初期症状はあまり目立ったものがなく発見が遅れてしまうことがあります。元気がなくなったり食欲不振が見られたら受診しましょう。進行すると、咳、呼吸が荒くなる、失神、下半身麻痺なども見られます。
「尿路結石」になると、頻繁にトイレに行くのにおしっこが出ない、おしっこをするときに痛くて鳴く、血尿が出るなどの症状が見られます。
病気の予防法と対処法
「多発性嚢胞腎」は一度発症すると治らない遺伝性の病気です。親の遺伝子に異常がると50%の確率で遺伝します。成長と共に腎臓に発生したのう胞が増えて肥大し、腎不全を起こします。今のところ、有効な治療法はありません。完治することはできませんが、早期発見できれば健康な腎臓の機能をできるだけ維持して、対症療法によって症状を和らげてあげることはできます。早期発見につながるので日頃からおしっこの回数や量をチェックすることが大切です。超音波やCTスキャンによって発見できますので、定期的に健康診断も受けましょう。
「肥大型心筋症」は、特に左心室が分厚く肥大し、拡張障害を引き起こす病気です。全身に行きわたる血液が少なくなり、苦しくなります。遺伝子の変異によるものだと言われていますが、まだ解明されていない部分が多い病気です。遺伝子検査によって早期に発見することができます。主な治療は対症療法になります。降圧薬、抗不整脈薬、利尿剤などが使われます。
また、猫は水をあまり飲まない子も多く、結石や結晶ができやすいので「尿路結石」にも気を付けましょう。尿道が長いオス猫の方がなりやすいとも言われています。一番の予防法は水を飲むことです。いつでも清潔な水を飲めるように複数個所に水飲み場を用意してあげましょう。それでもあまり飲まない場合には、ドライフードより水分の多いウェットフードをあげることも効果的です。また、おしっこを我慢して膀胱炎から尿路結石を引き起こすこともあるので、トイレを清潔にしておくことも予防法の1つです。この病気になってしまったら、軽度の場合は薬によって結石を溶かすことができますが、重度になると外科手術が必要になります。
ラガマフィンの老化のスピード
ラガマフィンは平均寿命が11~13年です。
一般的な猫に比べると少し短めかもしれません。
しかし大型の猫は成長スピードがゆっくりで、成猫になるまで3~4年かかります。
子猫の時期を長く楽しめることも魅力になるでしょう。
ラガマフィンの老化に伴う外見の変化
個体差もありますが、大型の猫は7歳あたりから老化の兆候が見られてきます。
毛が抜ける、白髪が増える、毛がパサつく、フケが増える、肉球が硬くなる、筋肉が落ちてたるむ、などはよく見られる変化です。
歯肉炎などによって歯が抜けたり口臭が強くなる、目ヤニやよだれが多くなることもあるので、見逃さないよう毎日のお手入れの中でチェックしてみて下さい。
老猫におすすめの食べ物は?
たんぱく質は猫の体を作るエネルギー源として必要で、消化吸収されたあとは尿素になります。尿素に含まれているアンモニアは有害物質であり、腎臓でろ過されて尿として排出されます。しかし、腎臓の機能が低下してくる高齢の子にとっては、たんぱく質を過剰に摂ると腎臓に負担がかかり、尿素をうまく排出できなくなってしまいます。シニアになると半数近くが腎不全になると言われているので、腎臓ケアのためには、たんぱく質が少ないものに切り替えてあげることが必要です。また、リンとナトリウムも腎臓に負担をかけてしまうので、フードを選ぶ際には気を付けましょう。
腎臓サポートの療法食の食いつきが悪いときは、他のメーカーのものに変えてみるのも有効です。フードはどんどん改良され、食べやすさ、食感ににこだわったもの、嗜好性の高いものなど種類豊富に出ていますから、獣医さんと相談をして試してみましょう。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
通常、高いところに上るのが好きな猫ですが、ラガマフィンはおっとりしていて運動が得意ではない子も多いようです。運動不足を解消するためにキャットタワーもよいのですが、かまわないと寝てばかりいる子もいるので、おもちゃで遊びに誘ってあげるとよいでしょう。肥満にもなりやすいので、あまり動かないときには飼い主さんが適度な運動をさせてあげることも必要です。
ラガマフィンは長く美しいふわふわの被毛をまとっています。毎日のブラッシングが欠かせません。ブラッシングは抜け毛を取り除くだけでなく、病気の早期発見にもスキンシップにもなります。飼い主さんと触れ合うことが大好きなラガマフィンにとって、ブラッシングが安心できる時間でストレス解消になるとよいですね。
ラガマフィンの寿命に関するまとめ
ラガマフィンの寿命は11~13年程度で、一般的な猫に比べるとやや短いようですが、大型猫種は成長がとてもゆっくりです。通常、生後6か月くらいで成長が止まりますが、ラガマフィンは3~4年かけて成猫になります。いたずら好きでやんちゃな子猫の時期を長く楽しめるのも飼い主さんの特権かもしれません。
祖先猫であるペルシャやラグドールがかかりやすい遺伝的疾患を受け継いでいます。明確な予防法や治療法はありませんが、毎日ちょっとした変化に気づくよう接することで早期発見ができます。
社交的で甘えん坊のラガマフィンと長く健康に暮らせると嬉しいですね。