猫が爪を立てたり、噛むこともありますが一番印象に残るのは「猫パンチ」ですよね。
特に猫じゃらしなどの、動くおもちゃに猫パンチしている姿は、可愛くていつまで見ていられそうなほどです。
しかし、そんな可愛い猫の姿から繰り出されるパンチは、どんな意味を持つ行動かご存知ですか?
今回は、猫パンチの威力や意味があるのかだけでなく、猫パンチをした時に爪を出す時と、出さない時の違いについても解説していきます。
猫パンチの威力
猫といっても、体格や力加減は個体差によって違いますが、本気の猫パンチは鳥やネズミなどの小動物が気絶するくらいの威力があります。
そんなに力があるように思えませんが、元々猫は狩猟動物のため獲物を仕留めるための技として猫パンチを使って狩りをしていました。
猫を人として考えた時の猫パンチの威力は、骨折する程の強さを持っているそうです。
その上、本気の猫パンチを繰り出すスピードは1秒もかからず繰り出されるため、回避することはほとんど不可能です。
しかし、飼い主さんに対して本気で猫パンチをすることは滅多にありません。
猫パンチをする時の意味
猫パンチと言っても、ほとんどが本気ではなく遊びであったり、気持ちを伝えたい時にすることが多く、そういった時の猫パンチの威力は弱いです。
次に、猫パンチをする時の状況別の意味と威力について解説していきます。
かまってほしい・遊んでほしい
この時は、猫パンチと言うよりも「チョンチョン」とつついてきたり、「トントン」と飼い主さんの手を軽く叩いたり、手を乗せてきたりします。
猫同士のじゃれ合いや、飼い主さんに遊んでほしい時、遊びたいおもちゃに対して、こういった猫パンチをしますが、ほとんどは爪も出ておらず「ここにいるよ。遊んで」と気持ちを伝えるためです。
しかし、動くものや遊びに夢中になり興奮してくると、力が強くなったり、爪が出ることがあります。
多頭飼いの場合、社会性を身に付けるためにも大切な行動ですが、エスカレートするとケガや喧嘩に発展してしまうため、注意して観察しましょう。
不快・やめてほしい
今はそっとしておいてほしい時などに、抱っこしようとしたり、撫でようとした時や、長時間撫ですぎている時にも猫パンチをすることがあります。
これは「もうやめて」という意思表示であったり、中々やめてくれない事に対してイライラしている時にします。
しかし、猫パンチをする前に愛猫は必ずカーミングシグナルと言う体を使って、意思表示をしてくれていることがほとんどです。
尻尾を素早くパタパタさせていたり、耳が後ろに寝ていたりする時は「そろそろやめてほしい」と言った、気持ちを表しています。
愛猫が嫌がるような触り方などはせず、愛猫のペースや調子を尊重してあげましょう。
また、普段は嫌がらないのに急に、特定の場所を撫でられるのを嫌がる場合は、何らかの病気や怪我をしている可能性があります。
何日にも渡って触られることを嫌がる場合は、動物病院を受診することも大切です。
攻撃
これは猫パンチの威力で解説した、本気の猫パンチをする時です。
猫は本来争いをあまり好まない動物ですが、喧嘩などがエスカレートすると、猫パンチで応戦することもあります。
この時の猫パンチは、爪も出ており、パンチの速度も速いです。
本気の猫パンチを出す前は、身を低くかがめて狙いを定め、一気にパンチを繰り出します。
飼い主さんに本気の猫パンチをすることはほとんどありませんが、例えば動物病院が苦手な場合や、慣れていない環境に突然置かれた場合などに、パニックを起こして本気の猫パンチをしてしまうこともあります。
何事もいきなり慣れることは難しいため、愛猫の様子をチェックしながら、少しずつ慣れるまで待つことも重要です。
猫パンチの時に爪を出す時と出さない時
上記の猫パンチの威力や意味で解説した通り、猫パンチの時に爪を出すか出さないかは、その時の本気度の違いによって異なります。
もし、爪を出して猫パンチする場合は、本気で怒り、攻撃をしている時です。
多頭飼いなどで、爪を出して猫パンチをするのは最終手段であり、攻撃しなければ縄張りを取られてしまうなどが原因です。
猫同士であっても相性があり、もし相性の悪い猫同士の場合、流血するほどの喧嘩に発展してしまいまうため、それぞれ別室で過ごさせるなどの配慮が必要です。
また、愛猫を外出自由にしている場合、野良猫と喧嘩をしてしまう可能性があります。
家に帰って来た時は、怪我などがないかチェックしましょう。
しかし、飼い主さんや仲のいい猫同士の場合は、爪を出さずに猫パンチすることが多いので、その時々の愛猫の様子を見て、どういった意味の猫パンチなのか、理解してあげるようにしましょう。
もし野良猫に猫パンチされたら
野良猫を保護した時などに、もし猫パンチされてしまった場合は、注意が必要です。
ひっかき傷が腫れたり、膿んだり、発疹などの症状が出た場合は、感染症にかかる可能性があります。
猫にひっかかれたくらいでと思うかもしれませんが、重症化すると意識障害などの、重篤な症状が出る危険性があります。
野良猫は、人に慣れていない猫が多いためパニック状態となり、猫パンチだけでなく噛みつく場合もあります。
野良猫を動物病院に連れて行くだけでなく、人も怪我をしたら早めに病院を受診するようにしましょう。
まとめ
多頭飼いをされている方にとって、猫パンチは特別珍しいことでもないかと思います。
しかし、猫にとってパンチをすると言うことは、愛猫なりの意思表示です。
その時々によっても、猫パンチの威力は違うため強いパンチをされた時は、嫌がっていたり、攻撃をしていることが考えられます。
猫は、尻尾や脚を触られることを好まないため、愛猫がリラックスしている時や、触られたくない場所は、触れないようにしてあげる配慮が大切です。
遊んでほしい、かまってほしいという時には、ぜひ一緒にたくさん遊んであげてください。
愛猫のペースを尊重しながら、この記事を参考に少しずつ愛猫を理解してあげましょう。