暑い夏場、飲みたくなるのが「麦茶」ですよね。
麦茶は香ばしい香りや、ノンカフェインで小さな子供からお年寄りまで幅広く飲むことができます。
麦茶を好むのは人間ばかりではありません。
気が付くと、猫が麦茶の入ったグラスを舐めていた、こんな経験はありませんか?
なぜ猫は麦茶を好むのでしょう。
猫に麦茶を与えても健康に害がないのか、心配ですよね。
この記事では、猫に麦茶を与えても大丈夫なのかを紹介します。
猫が麦茶を飲んでも大丈夫?
夏場の飲み物といえば「麦茶」ですよね。
なぜか麦茶を飲んでいると猫が寄ってきて飲みたがるという経験はありませんか?
猫に麦茶を飲ませて大丈夫なのか、ということですが結論から申し上げますと問題ありません。
そもそも麦茶はカフェインやミネラルなどが少ないので、猫が飲んでも健康に害はないとされています。
ただし、水を普通に飲むのであれば、麦茶を与える必要はありません。
麦茶にも少ないとはいえ、ミネラルが入っていますので、気になる方は薄めてから与えるとおすすめです。
ほかにも、飲み過ぎるとミネラルの摂り過ぎになり、健康に悪影響です。
飲ませる際には、飲み水をすべて麦茶にするのではなく、水をメインに与えることをおすすめします。
ほかの飲み物は要注意!
猫に麦茶を飲ませてよいといっても、どのお茶も良いというわけではありません。
例えばなじみ深い緑茶には、カフェインが含まれています。
カフェインを猫が摂取すると、カフェイン中毒を発症するリスクが高まります。
カフェインが入っている代表的な飲み物は、以下の通りです。
・緑茶、玉露
・ウーロン茶
・ほうじ茶
・紅茶
・コーヒー
・ココア
・コーラ
・ビタミン飲料
・エナジードリンク
麦茶はカフェインもなく、ミネラル量も少ないので問題はありませんが、ほかの飲み物は水やだし汁以外与えないほうが無難です。
ほかに与えたい際には、猫用の飲料やささみなどのだし汁を与えてみてください。
なぜ猫は麦茶を好むのか
麦茶を好む猫は多く報告されていますが、なぜ猫は麦茶を好むのでしょう。
この件について明確な答えはありませんが、猫草と似ているからという説が有効です。
猫草はイネ科の植物がほとんどで、麦茶の原料もイネ科の植物です。
また、猫は麦茶の香ばしい香りを好んでいるという説も濃厚です。
水を飲まなない、食欲がない際にも麦茶は一役かってくれる救世主といえます。
麦茶は腎不全になるって本当?
ミネラルを多く摂ると、腎不全をはじめ病気のリスクが高まります。
麦茶にもミネラルは入っているので、与えても良いのか心配な方も多いでしょう。
成猫(体重3~4㎏)の1日の適正ミネラル量は、以下の通りです。
・カルシウム:1~2g
・マグネシウム:70~100㎎
これに対し市販されている麦茶(100ml)に含まれるミネラルは、およそ以下の通りです。
・カルシウム:0.32㎎
・マグネシウム:0.5㎎
この数値から見ると、普段のフードに含まれているミネラル量を含めても、猫が麦茶を飲む量を考えると、過剰摂取の心配はあまり考えられません。
このことから、麦茶を飲ませても腎不全や尿路結石の心配はないといえるでしょう。
気になるようであれば、水で薄めて与えるか、量を調節して与えると安心です。
ミネラルを摂りすぎるとどうなるの?
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルは、普段与えているフードにも含まれており、猫に欠かすことのできない栄養素です。
しかし、摂りすぎると良くないという話はよく耳にしますが、ミネラルを摂りすぎると、猫にとってどのような害があるのでしょう。
ミネラルとは、主にネラルにはカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リンのことです。
ミネラルを摂りすぎると、泌尿器に問題が発生します。
泌尿器疾患の中でも特に問題なのが、腎臓疾患です。
腎臓は血液から無駄な老廃物を排除し、体内のミネラルや体液を正しく保つ働きをします。
ミネラルを摂りすぎると、腎臓に負担がかかり腎臓病や尿路結石の原因に繋がります。
例えば猫が大好きな鰹節ですが、10gに含まれるマグネシウム量は57㎎、通常のフードに含まれる量は50㎎ほどですので、以下にミネラル量が多いかがわかります。
鰹節などをどうしても使用したい場合は、市販されているお茶パックに鰹節を入れ、フードの袋に入れておくか、煮だしてだし汁を与えることをおすすめします。
猫に麦茶を与える際には、普段与えているフードにどのくらいミネラルが入っているか、確認をして、過剰摂取にならないよう気を付けましょう。
猫も脱水症になるって知ってますか?
猫の中には、飲水量の少ない子もいますよね。
暑い夏場は特に飲水量が少ないと、猫も脱水症のリスクが高まります。
脱水症は急激に進行し、命に関わることのある症状です。
猫が脱水症にかからないためにも、しっかりと水分を摂らせたいものです。
脱水症予防として活躍が期待できる飲み物が麦茶です。
麦茶は水よりも好む猫が多いため、水分補給に適しています。
薄めてそのまま与えたり、食欲がない子にはフードにかけて与えても良いでしょう。
暑い夏場のほかに、水分量が低下するのが冬場です。
寒さから喉が渇かず、飲水量が低下しがちです。
そのような場合も、麦茶を人肌程度に温めて与えてみると、水よりも飲んでくれる場合があります。
まとめ
猫が好む麦茶は、飲ませても健康に問題はありません。
しかし、少量ですがミネラルを多く含むため、泌尿器に問題がある猫は、獣医に聞いてから飲ませるようにしてください。
麦茶を飲ませても問題がないからといって、ほかのお茶も良いわけではありません。
緑茶をはじめとするほとんどのお茶には、カフェインが含まれています。
猫がカフェインを摂取すると、カフェイン中毒を引き起こす可能性があります。
また、ミネラルは猫にとって必要な栄養素であり、普段のフードにも含まれています。
過剰摂取にならないよう、飲水量を調節することが大切です。
麦茶をかしこくつかって猫の飲水量を増やし、暑い夏場を乗り切りましょう。