猫 水を飲む

猫が水をよく飲むけど夏だから問題なし?下痢や痩せるのは熱中症?

夏に猫が水をよく飲むのは、暑いからだと思っていませんか?猫はあまり水を飲まない動物ですが、水をよく飲むのは他に理由があるのかもしれません。また、下痢や痩せることもありますが、猫が水をよく飲むこととの関係性をしっかり理解しておきましょう!

猫は水をあまり飲まないことで知られていますが、水をよく飲むようになっても、夏だからかな?なんて思っている方も多いでしょう。

猫が水をよく飲むのは、暑いからだけではありません。

また、猫がたくさん水を飲んで下痢をしたり、痩せることがありますが、熱中症と勘違いされる方もいます。

今回は、猫が水をよく飲むのは夏だから問題はないと誤解されていることや、下痢や痩せることについて解説します。

Sponsored Link

そもそも猫の1日に飲む水分量はどれくらい?

ベンガル

猫は本来砂漠の動物なため、水をあまり飲みません。

猫が水をよく飲んでいても、それが適正範囲内なのか飲みすぎなのかは、健康な猫が1日に飲む水分量を知って、それに対して愛猫がどれだけの水分を摂っているのかが分からなければ、判断することはできませんね。

そこでここでは、猫の1日に摂る適正な水分量と、愛猫の水分量の計り方を見ていきましょう。

適正水分量は猫の体重×50ml

猫の1日に摂る適正水分量は、猫の体重×50mlです。

体重2kgの猫であれば、1日の水分量は100mlとなり、この数字にはウェットフードなどの水分も含まれます。

犬の1日の水分量が犬の体重×100mlであることを考えると、猫がいかに水を飲まない動物であるかが分かると思います。

では、猫が水を飲みすぎるというのはどのくらいの量になるかというと、猫の体重×60ml以上であれば、明らかに水の飲みすぎとなります。

逆に、猫が水分をまったく摂らないのも問題なので、水分量が少ないようであればフードやおやつなどで水分を補う必要があります。

猫の水分量の計り方

愛猫の水分量を知ることは、健康のバロメーターにもなるため、普段から1ヶ月に1度は計るようにしましょう。

猫の水分量の計り方
①猫の水用の皿を2つ用意します。
②計量カップなど水の量が分かるものに水を入れ、2つの容器に同じ量を注ぎます。
③片方は猫に与え、もう片方は猫が飲めない場所に置いて蒸発する量を計る用にします。
1日(もしくは半日)たったら、蒸発してどれだけ減っているか計量カップに戻し、水の量を見て覚えておきます。
⑤猫に与えていた水も同様に、計量カップに戻して水の量を見て、そこから蒸発した水の量を引き算します。

猫のご飯をドライフードでなく、ウェットフードを与えている場合は、パッケージなどに書かれている水分量を足してくださいね。

猫が水をよく飲むのは夏だから?

猫が摂っている水分量が適正範囲内であれば特に問題はありませんが、適正範囲を超えていた場合は、夏だから水をよく飲む、という理由だけではないことも考えられます。

ここでは、猫が水をよく飲む理由について見ていきましょう。

猫が水をよく飲む理由

健康な猫であっても、水をよく飲むことはあります。

それは、いつもと違うご飯を食べたり、塩分を多く摂っていたり、刺激物を食べたり、ウェットフードからドライフードに変えた場合など、水分が欲しいと感じる状況では、猫は水をよく飲みます。

また、ストレスによる自律神経の乱れや、夏の時期の体温を下げるための体温調整でも水をよく飲むことはありますが、これらはすべて一時的なものなので、1日通してたくさん水を飲むということはありません。

猫が水をよく飲むのは病気が原因となっていることもあるため、いつもより多く飲んでいるかもしれないと感じる時は、水分量を計るようにしましょう。

猫が水をよく飲むことで考えられる病気

猫が水をよく飲むことで考えられる病気は、たくさんあります。

・慢性腎不全・腎炎
・肝炎・肝硬変
・糖尿病
・胆管炎
・甲状腺機能亢進症
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・子宮蓄膿症
・乳腺腫瘍・乳がん
・猫白血病
・高カルシウム血症
・アミノイドーシス
・内臓の炎症・内臓の腫瘍

もともと猫は腎臓疾患を患いやすく、特に注意が必要です。

水をよく飲む症状以外に、多量の尿をする、尿の色が薄い、といった症状を伴うことが多いので、猫に多飲多尿が見られる場合は、早めに動物病院を受診してください。

早期発見によって早期治療が可能となり、猫の体にかかる負担もだいぶ違います。

猫が水をよく飲むことと下痢や痩せる関係は?

アメリカンショートヘア

猫が水をよく飲むことで、下痢や痩せるといった症状が表れることもあり、熱中症を疑う方もいますが、まずそれはありえません。

夏バテであれば食欲不振から痩せることもありますが、熱中症では命にかかわる重篤な症状がすぐに表れます。

では、なぜ猫が下痢や痩せるといったことが起こるのでしょうか?

ここでは、猫が水をよく飲むことと下痢や痩せるといった関係性を見ていきましょう。

Sponsored Link

下痢をすることによって水分不足

とても悪循環な問題ですが、猫が水をたくさん飲むと便に水分が多く含まれるため、下痢になりやすくなります。

下痢になってしまうと、体内に必要な水分まで便と一緒に排出してしまうため、体は水分を必要としてまた水をたくさん飲むことになり、それが下痢となりまた水を飲むということが繰り返されてしまうのです。

この現象は下痢から始まることもあるため、1日経っても落ち着く様子がなければ、動物病院を受診するようにしましょう。

痩せる場合は病気を疑う

猫が水をよく飲んで下痢をして痩せる、といったこともありますが、そもそも水をよく飲むことに何らかの病気が隠れている可能性が高いです。

下痢をすることで脱水症状を起こしてしまうことだけでなく、痩せるとなれば体力低下と免疫力の低下も心配しなければいけません。

それまで隠れていた病気が突然襲ってくることもありますし、痩せる原因が水をよく飲むことや下痢とは関係なく、重篤な病気のせいということも考えられます。

猫の元気があって、食べたり飲んだりしていても、動物病院できちんと検査をしてもらいましょう。

猫が水をよく飲むからと水分量を減らしてはダメ!

猫が水をよく飲むからといって、水分量を少なくしてはいけません。

猫が水分を欲しがるのは、体内が水分を必要としているからであり、無理に水分を減らしてしまうのはとても危険です。

脱水症状を引き起こしたり、膀胱炎や膀胱結石にもなるため、水はたくさん用意してあげた上で、猫が水をよく飲む原因となっている理由や病気を探って、対処するようにしてください。

猫が水をよく飲む時は水分量を計ろう!|まとめ

今回は、猫が水をよく飲む時に考えられる原因や、下痢や痩せるのは熱中症と関係がないことをご紹介しました。

猫は夏だから水をよく飲んでいるわけではないこともあり、たくさん飲んでくれて良かった、と思ってしまうのは危険です。

猫が水をよく飲む時はしっかり水分量を計り、明らかに多い場合には動物病院を受診しましょう。

猫は体の不調を言葉で訴えることはできず、限界まで我慢してしまいます。

普段の様子を観察し、少しの異変でも気付いてあげられるようにしてくださいね。

コメントを残す

*