猫は、信頼している飼い主さんに撫でられることが大好きです。
それは気持ちいいところを触ってもらえるから。
小顔ローラーで猫が顔をコロコロされて、気持ち良さそうにしている動画などもあり、猫はマッサージが大好きなことが分かりますね。
そこで今回は、猫のマッサージについて掘り下げ、猫が好むツボや、ローラーを使ったマッサージのやり方があるのかを調べてみたので、愛猫のマッサージをする時の参考にしてください!
猫のマッサージの効果や注意点!
普段何気なく、愛猫を撫でている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
猫にとってそれは至福の時であり、撫でている飼い主さんも猫の温もりを感じることができ、癒されていると思います。
飼い主さんにマッサージの意図はなくとも、それは猫にとって簡単なマッサージにもなっているのですよ!
ここでは、猫のマッサージの効果や注意点について見ていきましょう。
猫のマッサージの効果
猫のマッサージには、様々な効果があります。
猫のストレスを軽減させてリラックスさせる効果や、リラックスさせることで血圧や心拍が安定する効果、血行を良くして新陳代謝を促す効果、刺激による老化防止の効果など、マッサージには健康を維持する効果が認められています。
また、猫を毎日触ることで、ちょっとした体の変化にも気づきやすいため、病気やケガの早期発見にも繋がりますね。
猫のマッサージの注意点
猫のマッサージに効果があるからといって、執拗に行うことは厳禁です。
猫のマッサージには注意点もあり、体長の悪そうな時はやめておく、嫌がったらすぐにやめる、激しく遊んだすぐ後はしない、空腹時や食後すぐはやめておくなど、気を付けなければいけないこともあります。
猫が飼い主さんに「撫でて~」と近付いて来るときは、リラックスしているような状態が多いことを考えれば、どのタイミングに行えばいいかわかりますね。
また、撫でるだけなら問題はありませんが、持病を持っている猫にツボを刺激するような本格的なマッサージを行う時は、必ず事前にかかりつけの獣医師に相談しましょう。
猫が喜ぶマッサージのやり方と覚えておきたいツボ
ここからは、猫の喜ぶマッサージのやり方や覚えておきたいツボについてまとめています。
猫にマッサージを行う時は、猫が自分から近付いて来る時や、リラックスしている時に行い、1回は15分以内にしておくことが基本です。
力を入れる必要はなく、撫でるか手櫛でとくようにするといいでしょう。
それでは、猫のマッサージについて見ていきましょう。
①毛の流れに沿って撫でる
猫のマッサージを行う時は、首の後ろの部分から始めます。
猫の首の後ろから毛の流れに沿ってしっぽの先まで、止めることなく優しくゆっくりと手のひらで包み込むように撫でます。
首の付け根には大椎(だいつい)というツボがあり、そこから指1~2本開けた下の辺りには身柱(しんちゅう)というツボがありますが、風邪や気管支炎、肺炎、口内炎に効果があるツボとされています。
また、背中にはツボの一部として上から脊中(せきちゅう)と百会(ひゃくえ)、しっぽの付け根と先端には尾根(びね)と尾端(びたん)があり、消化不良や便秘や下痢、坐骨神経痛などに効果があります。
背中には、背骨に沿って両側に細かいツボがたくさんありますが、背中全体を撫でることですべてカバーできるので、気にしなくても大丈夫です。
猫は、自分の被毛を逆立てられることにストレスを感じてしまうので、毛の流れに沿って撫でてあげましょう。
②顔周りも毛の流れに沿って撫でる
背中を撫でたら、今度は猫の顔周りです。
猫の顔も、毛の流れに沿って撫でていきましょう。
猫の額や頭頂部、耳、両目の下、鼻筋、鼻の下、喉の下というように、両手を使って指先で優しくなでます。
頭頂部の中心には天門(てんもん)、耳の後ろ側の先端には耳尖(じせん)、鼻の孔の両端のくぼみには迎香(げいこう)、鼻と上唇の間には人中(じんちゅう)、喉の下には天突(てんとつ)というツボがあり、それぞれの順に発熱、眼病、副鼻腔炎、咳などに効果があるとされています。
③体の内側は嫌がる猫もいるので無理せずに
最後に体の内側ですが、仰向けになることを嫌がる猫もいるので、無理はしないでください。
猫が仰向けになったら、胸やお腹全体を「の」の字を書くように手のひらで優しく撫でてあげます。
体の内側にもたくさんのツボがありますが、胃の上あたりにある中かん(ちゅうかん)とおへそにある神闕(しんけつ)、おへその両脇にある天枢(てんすう)を覚えておけば、猫の胃や腸の調子を整えたい時に役立ちます。
猫が好むツボは?
猫の体にはたくさんのツボがあり、どこが気持ちいいと感じるか好みもバラバラであれば、その日の体調や気分によっても変わってきます。
しかし、共通して猫が好むツボがありますので、ご紹介します。
オス猫であれば額と耳の後ろ、メス猫であればしっぽの付け根
オス猫とメス猫では、好むツボが違ってきます。
オス猫であれば、額と耳の後ろを刺激されることを好み、メス猫であればしっぽの付け根を好みます。
猫の顔にもたくさんのツボがありますが、猫の眉間の中心には印堂(いんどう)、両目の上あたりには陽白(ようはく)があり、印堂にはストレス解消、陽白には眼精疲労解消の効果があります。
また、耳の後側の先端には耳尖のツボがあり眼病に効果があるため、オス猫が額と耳の後ろを好むのは、オス猫の本能と何か関係があるのかもしれませんね。
一方メス猫の好むしっぽの付け根ですが、しっぽの付け根には尾根のツボがあり、便秘や下痢に効果がありますが、猫がツボの効果を意図してなくとも、人間の女性の悩みである便秘や下痢と関連があるようで、とても面白い結果です。
頭頂部
もう一つ、どの猫も共通して好むツボが頭頂部です。
頭頂部の中央には天門のツボがあります。
発熱や脳炎、四肢筋肉けいれんに効果があるとされていますが、単純に気持ちがいいのでしょうね。
頭頂部は、普段猫が自分自身で舐めることのできない場所なので、ブラッシングの最中にブラシを使ってポンポンと軽く叩いてあげたり、ブラシで少しだけ力を入れてとかしてあげても喜びますよ!
猫にローラーを使ったマッサージのやり方は?
人間用のフェイスローラにハマる猫も多くなり、最近では猫用フェイスローラーや、猫用ローラーが販売されています。
ローラーは適度にツボを刺激するだけでなく、血行促進やストレス軽減効果があります。
ここでは、猫にローラーを使ったマッサージのやり方があるのか見ていきましょう。
ローラーは顔周りだけでなく体にも使用できる
ローラーは、猫の顔に優しく当てて、ゆっくりほっぺや喉下をコロコロしてあげましょう。
額と頭頂部も同様にゆっくりコロコロしてあげると喜びます。
順番ややり方に特に決まりはなく、猫が気持ちいいと思う部分に使ってあげましょう。
こちらで紹介したマッサージのやり方を参考に、撫でるのではなくローラーで行うこともできますよ!
ブラシや顔を触られることを苦手とする猫でも、ローラーには比較的好感を持つようです。
また、ローラーは体にも使用できるため、猫の体をコロコロしてあげましょう。
ただし、ローラーの締め付けが強すぎるものを使用したり、長時間コロコロすることはやめましょう。
猫にマッサージをしてあげよう!
今回は、猫のマッサージについて、少し掘り下げてご紹介しました。
猫によって好むツボは違いますが、ある程度ツボにどんな効果があるのか知っておけば、役に立ちます。
マッサージはあくまでもマッサージで、治療ができるわけではありません。
しかし、マッサージには気持ちいいと思うだけでない、何らかの効果があるのは事実です。
猫はそこまで考えていませんが、手やブラシ、ローラーなどを活用して、愛猫に気持ちいいと喜んでもらえるマッサージをしてあげましょう!