猫がなりやすい尿路結石の原因と治療法、なった後は餌に要注意?

尿路結石とは膀胱や尿道に結石が溜まってしまい、おしっこが出なくなる病気です。放置していると、さまざまな疾患を引き起こしてしまうかもしれません。尿路結石の原因とは?治療法は?餌が大切って本当?などの疑問にお答えします。

猫のなりやすい病気の上位にランクインしている尿路結石

もともと猫は泌尿器系が弱く、なんの前触れもなく尿路結石の症状に苦しむ飼い猫の姿に驚いてしまった経験のある方も多いのでは?

そんな尿路結石ですが、実は餌に原因があるというのをご存知でしょうか?

猫を飼っている方、全てに知っていただきたい尿路結石の原因と餌の関係、そして尿路結石の治療法をご紹介します。

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猫の尿路結石とは

キジトラの猫

尿路結石とは膀胱や尿道に結石が溜まってしまうことで、おしっこが出にくくなったり、刺激によって膀胱に強い痛みを生じる病気です。

膀胱ならばまだよいのですが、尿道に詰まってしまうと、おしっこが出なくなってしまい尿毒症により最悪の場合は死にいたる可能性もあります。

尿路結石は犬と猫に多いとされていますが、もともと尿道が狭く身体の構造上、あまり腎臓の働きがよくない猫は、特に尿路結石に陥りやすいといわれています。

尿路結石の原因を徹底分析

膀胱や尿道に溜まってしまうことで、さまざまな悪影響をもたらす結石。

砂や石のように硬いこの物質は、ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)やシュウ酸カルシウムなどが固まってできたものです。

それではこの結石はどのような原因によって作られるのでしょうか?

尿路結石の原因としてもっとも考えられるのが餌です。

結石の成分であるストルバイトやシュウ酸カルシウムを多く含んだ餌を口にすることで、おしっこと一緒に排出できなかった成分がドンドンと蓄積され、いつのまにか尿道を塞ぐほどの結石になってしまうこともあります。

また、餌だけではなく人間用のご飯をおすそ分けで口にしたり、おやつを食べることで成分が溜まってしまうことも。

さらに、尿路結石を患ってしまった猫は、何度も繰り返してしまう場合も多く、完治した後も油断はできません。

最近では尿路結石になりにくい餌も市販で多く発売されていますので、心配な方はチェックをするとよいでしょう。

ミネラルを含んだ水

餌と同じくらい注意をしていただきたいのがです。

「大切な飼い猫だから、水はいつも新鮮なものをあげたい!」という、優しい思いから人間用のミネラルウォーターを与えてはいませんか?

これは尿路結石の原因となるミネラルを過剰に摂取してしまうためNGです。
与える水は水道水か、もしくは猫用に販売されている水を与えるようにしましょう。

水分不足

砂漠で生きてきた猫は、水分をあまり取らない傾向にあります

その結果、おしっこの回数が少なくなり尿路結石になりやすくなるだけではなく、とても危険な病気である腎臓病を発症する場合もあります。

また水分を摂らないことで、おしっこの中のミネラルやマグネシウムの濃度が上がり、結果的に尿路結石になりやすくなる場合もあります

無理矢理飲ませる必要はございませんが、水をあまり飲んでいないと感じたら水を飲みやすい環境づくりに取り組むようにしてはいかがでしょう。

尿路結石の症状

外をみる白猫

猫は痛みの耐性に強く、体調が悪くても悟られないように隠してしまいがちです。
そのため、尿路結石を患ったとしてもなかなか気づかず手遅れとなってしまう場合も。

そのような悲しい結果を残さないためにも、尿路結石になったときの主な症状を知っておきましょう

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頻尿

おしっこに頻繁に行くけれど、出ている様子がないのは尿路結石の代表的な症状だと言えます。

これはおしっこを出したいけれど、結石で塞がれているため思うように出せない、または完全に出ないのだと考えられます。

完全におしっこが出ていないと大変危険です。
何度も繰り返しトイレに行っているときは、おしっこが出ているかをチェックしましょう。

粗相

おしっこをトイレ以外のところでする粗相をするようになるのも尿路結石の特徴です。

これはおしっこをうまくコントロールできなくなることで起こる症状で、同時に落ち着きがなくなる様子もみられます。

粗相をする原因に心当たりがないのであれば注意が必要です。

トイレをするときに鳴く

おしっこをするときに大きな声で鳴いたり、痛そうにうずくまっていたら、尿路結石によって膀胱や尿道が傷つけられているおそれがあります。

今までそのような行動が見られなかったのに、という場合はほかになんらかの症状がないかチェックをしましょう。

血尿

見た目でわかりやすいのが血尿です
尿路結石により尿道が傷つき出血をしているのかもしれません。

さらに、結石を患っているとき、オシッコと一緒に砂状になった結石が排出されることで表面がキラキラとひかって見えることもあります。

尿路結石を疑うときは、尿の色やキラキラした結石が出ていないかもチェックをするとよいでしょう。

2日以上おしっこが出ない

とても危険な状態なのが、丸2日おしっこが出ていない場合です。

猫は2日以上、尿を溜め込んでしまうと体の中に毒素が溜まってしまい、腎臓病に発展してしまうかも。

腎臓病を発症すると死にいたる可能性があるだけではなく、助かったとしても後遺症が残る可能性もあります。

おしっこが出ているか、出ていないかはトイレを毎日掃除をしていれば気がつくはずです。

命を守るためにも、トイレチェックは欠かさないようにお願いいたします。

尿路結石の治療法

尿路結石が発覚したら、まずは病院で診察を受けましょう。

多くの場合は投薬治療で済みますが、結石があまりにも大きくなりすぎている場合は手術をする必要性があります。

特にメスの場合は手術になるパターンが多いようです。
手術のほかにも、カテーテルを挿入し尿道に詰まっている結石を取り除く治療もあります。

どのような治療法がよいのかは、獣医師と相談をしながら決めましょう。
また、尿路結石が改善しても油断をしてはいけません。

餌などの食生活や水分補給の頻度などを改善する必要がありますので、その辺りも含めて獣医師のアドバイスを受けましょう。

尿路結石の原因を知って猫の健康を守ろう

尿路結石は進行すると命を奪う危険もある、恐ろしい病気です。

もし、尿路結石を患ってしまったら早期発見、早期治療を心がけるだけではなく、再発防止に努めましょう。

餌の見直し、水分摂取量の見直しなどやることはたくさんあります
ぜひ、大切な家族である猫ちゃんの健康を守れるようにできることをやりましょうね。

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