シャムの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、愛猫にはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、シャムのかかりやすい病気やその予防法、猫種に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
シャムの平均寿命は?
シャムの平均寿命は10~13歳で猫全体から見ると短命です。
もちろん適正な飼育をしてストレスのない生活を送ることで長生きは出来ますが、シャム特有の遺伝的疾患の他にも泌尿器や眼の健康にも気を配る必要があります。
シャムの寿命と長生きするコツ
シャムは警戒心が強い猫ですが、慣れた人には甘えたり友好的な態度をとります。
単独で遊ぶよりも飼い主さんや慣れた人と遊ぶのが好きなので猫じゃらしやおもちゃを使って遊んであげましょう。
気分屋であるため遊びや食事は自分の好きな時に出来ないと拗ねて機嫌が悪くなる事もあり、気難しい性格をしています。
壁を引っ掻いたり、留守中にイタズラで怪我をする事もあるのでしつけは根気よくストレスを与えないように優しく教えてあげましょう。
ケージでの暮らしを習慣にするとイタズラの防止につながります。
運動量は多いのでキャットタワーとキャットウォークを設置したり床が滑らないようにカーペットやマットは忘れずに敷きましょう。
短毛であるため被毛の管理はしやすくブラッシングは週に1回程度でスキンシップやマッサージとしておこないましょう。
声が大きいのでマンションでの飼育には適していない事は頭に入れてください。
生後2週~7週にハンドリングをすると成猫になってからも社交的になり、爪切りをしやすくなるなど管理が楽になります。
気分屋のシャムは小さな子供と遊ぶのはストレスが溜まってしまいがちになるので適してはいません。
また、飼い主さんの愛情を独り占めにしたい傾向があるので他の猫との多頭飼いも避けましょう。
シャムのかかりやすい病気は?
遺伝的な疾患として青い目を持つシャムは「難聴」になる傾向があります。
これは高確率で発症して完治は出来ないのでスキンシップや振動を伝えてシャムとコミュニケーションをとりましょう。
「進行性網膜萎縮症」は成猫になる頃には失明している事もある病気でおもちゃで上手く遊べなかったり、触ったらびっくりしたりする事でわかります。
「幽門狭窄」は胃の内容物が十二指腸に送ることが出来なくなる病気で嘔吐や食欲不振が起こり胃に内容物が溜まったり、栄養が吸収出来なくなり衰弱していくため早期の治療が必要になります。
この病気の原因には「胃潰瘍」、「胃炎」といった基礎疾患による症状が幽門を塞ぐ原因になることが多いとされています。
シャムのかかりやすい病気のサイン
他の猫に比べて短命で病気の種類が多いシャムはシニア期に入っても病気には気を配らないといけません。
その1つが「悪性腫瘍(ガン)」で初期症状がわかりにくいため重症化したり転移してしまった状態から症状が出てくるため発見が難しい病気です。
スキンシップをしていて腫瘤が見つかった場合はガンの可能性もあるので獣医さんに早めに診断してもらいましょう。
運動不足と栄養過多は肥満につながり泌尿器の疾患やヘルニアや関節症など様々な病気につながるので、栄養管理には十分な注意が必要です。
病気の予防法と対処法
「進行性網膜萎縮症」は痛みがなく時間をかけて進行をしていくため発見が遅れがちになります。
変性した網膜は元に戻ることは出来ないので早期発見、早期治療が重要になり検診は定期的におこなう事が重要です。
また、栄養不足によって後天的に発症する場合もあるのでビタミンA、E、猫に必須なタウリンなど栄養のバランスをフードだけではなくサプリメントからも摂取するようにしましょう。
「幽門狭窄」は粘膜や筋肉が膨張してしまう事で幽門を塞いでしまう病気で胃炎や胃潰瘍によるものから異物を飲み込んでしまった事など様々な原因があります。
そのため外科手術が主な治療方法になり流動食を与えて経過を見ることになります。
原因の1つになる「胃潰瘍」はストレスも関係しているので環境を見直して運動量や食事、室内環境など何がストレスになっていたのか改善する必要があります。
異物の誤飲は室内に飲み込めるような物は置かないようにして室内を整理する事や留守の時はゲージを使ってイタズラをさせないようにして予防しましょう。
シャムの老化のスピード
シャムは1歳で人間の4歳分の年をとったことになります。
シニア期が7歳頃から始まるのでフードの切り替えと加齢による病気のチェックをして体調管理には気をつけて下さい。
シャムの老化に伴う外見の変化
加齢により運動量が減る事で爪研ぎや毛繕いの回数が減ります。
これによって爪の先端が太くなってしまい、代謝が悪くなる事で白く濁ってしまいます。
毛繕いが減るとパサパサした触感になり被毛の艶が悪くなり汚れが目立ってきます。
シニア初期の7歳頃は食欲が変わらないため運動量が減ることによって肥満が懸念されます。
体重が増えて関節に負担がかかり過ぎると関節症や運動不足に拍車をかけてしまい、腎臓や肝臓の疾患を好発させてしまいます。
10歳を超えると食欲がなくなってしまい痩せて背骨がはっきりとわかるようになる他に、運動がさらに減って睡眠時間が増えます。
老猫におすすめの食べ物は?
運動量が多く高たんぱくな食事を必要としていたシャムは老化によって運動量の低下に合わせた食事を与えましょう。
オメガ3脂肪酸は老化によって関節の負担を軽減すると同時に抗酸化作用があり積極的に摂取する必要があります。
これらを摂取するには「サバ」、「アジ」などの青魚を原料にしたフードや「サーモンオイル」などがおすすめです。
猫に必須の栄養と言われているタウリンはサプリメントとして与えることで目の病気や心臓、肝臓の疾患を予防してくれる栄養で過剰摂取しても尿に排出されるため安全です。
高齢猫の塩分摂取は腎臓に負担がかかり腎疾患の発症をまねくため、煮干しなどのおやつは減塩したものを与えて下さい。
他にも水分の補給方法としてドライフードにお湯や減塩したスープをかけて嗜好性を高めたり、飽きて食べない場合にはウェットフードに定期的に切り替える方法も効果的です。
常時ウェットフードにすると歯垢がたまりやすくなり歯周病の原因になるので歯磨きやドライフードの切り替えも活用して下さい。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
気分屋であるシャムは自分のペースで食事や運動をしないと機嫌が悪くなってしまう気難しい性格をしています。
人に甘えたいときには十分に構ってあげられるようにおもちゃや猫じゃらしはわかる位置に置いてすぐに遊べるように準備しましょう。
食べるのが早く吐き戻してしまう事もあるのでドライフードの小粒を選び、噛みやすく飲み込みやすい物にする他に胃の疾患に注意しながら様子を見ましょう。
イタズラが好きなので室内をボロボロにさせないためには根気よく優しくしつけをおこなってゲージも覚えてもらいましょう。
体調不良が続いて通院が長くなる場合はキャリーに目隠しをして視界を遮ってあげると落ちついてくれます。
シャムの寿命に関するまとめ
シャムは長い間、人々から愛され続けてきた世界中で人気がある猫です。
気分屋で神経質になる事もありますが、信頼関係を築けた人には親しみを感じる良いパートナーになります。
他の猫に比べて短命になりがちなシャムですが、フードの改良や飼育方法の情報が進歩していく中で寿命は長くなっている傾向にあります。
おもちゃ遊びやブラッシングをして頻繁にコミュニケーションをとって刺激を与えたり、体の調子を確認することは忘れずにおこなって下さい。
お互いを理解した生活をすることでシャムは日々の暮らしに活気を与えてくれるようになりますよ!