手に乗ったり、人間の言葉を真似したりしておしゃべりする可愛らしい姿、美しい見た目に鳴き声。昔から人々はその姿に魅了され、長年ペットとしての人気を誇って来ました。
ですが「インコ」と一概に言っても様々な種類があります。
それぞれのインコの特徴や正しい飼い方、初めて飼う方でも比較的、飼いやすいインコの種類をご紹介します。
そもそもインコって?
インコは、オウム目インコ科に属する動物です。
ペットショップなどでもよく見かける、セキセイインコやオカメインコなどは有名ですが、インコはなんと約3300種類も存在します。
種類や個体によって飼い方も多岐にわたりが、沢山のインコ達に共通する特徴があります。
くちばしと食性
くちばしは鉤型(かぎがた)と呼ばれる湾曲した形をしています。
これは、主に穀物や種子を食べるインコが殻を割りやすくするためにこの形になっています。
種類によっては、種実(ナッツ)、果実、葉、昆虫などを食べる子もいます。
足の形と歩き方
インコの足は、対趾足(たいしそく、ついしそく)と呼ばれ、4本指のうち2本が前方を、もう2本が後方を向いている足のことです。
木の枝につかまりやすいように、この形になっています。
そして、ピョンピョンと飛び跳ねるように移動するフィンチ類とは違い、足を交互に出して歩行します。
インコを飼うのに必要なもの
インコを初めて飼うことになったら、飼育に必要なものを色々と買い揃えておく必要があります。
お迎え前に必ず準備しておくものや、あると便利なものがこちらです。
インコ飼育の必需品
・ケージ
・ケージに敷く床材
・雛の場合はプラケース
・夜に被せる遮光カバー
・止まり木
・エサと水を入れる容器
・雛には挿餌用スプーンと容器
・寒さ対策のペットヒーター
・移動用キャリーケース
・健康管理の体重計(キッチンスケール)
あると便利・後々揃えるもの
・おもちゃ・知育玩具
・副食(青菜やボレー粉)用の容器
・温度管理にサーモスタット
・水浴び用の容器
・脱走防止にナスカン
・不調時の保温や安静にプラケース
インコの種類と特徴
さてここからは、初めて飼う方にも比較的飼いやすいインコ達をいくつか挙げて行きます。
見た目の特徴、声の大きさ、寿命、性格、飼育の際の注意点などを簡単にまとめてみました。
セキセイインコ
インコ=セキセイインコ、と言っても良い程の定番の種類です。
すらっとした体に、多種多様な色と模様が美しいインコです。
セキセイインコの特徴
体長20cm前後、体重30?40gと小柄です。
大きな声で鳴くときもありますが、他の種類のインコに比べると鳴き声は小さめです。
寿命は7?8年から10年を超えることも珍しくありません。
オーストラリアの乾燥地帯に生息しているためあまり水を飲まない習性があり、他のインコに比べてフンが水っぽくなく掃除がしやすいというメリットがあります。
インコを初めて飼う人には最も飼いやすい種類と言っても良いかもしれません。
セキセイインコの性格
好奇心旺盛で、人懐っこく、おしゃべり好きです。
元々は群れで暮らしているので、相性が合えば多頭飼育も可能です。
フレンドリーではありますが、触られるのは苦手な子が多く、スキンシップを取ることが目的の方には不向きかもしれません。
もちろん個体差がありますので中には撫でて!と頭を差し出してくるような子も存在します。
コザクラインコ
パートナーへの愛情深さから別名ラブバードとも呼ばれているコザクラインコ。
小柄かつ尾羽が短く、ずんぐりとした体型が愛らしいです。
コザクラインコの特徴
体長は約15cm、体重40?60gと小柄ながらずっしりとした重みがあることが分かります。
そのため鳴き声は大きく、甲高く叫ぶような鳴き方をします。
寿命は10?15年、長く一緒に過ごすことになりますので、その辺りもよく考える必要があります。
コザクラインコの性格
活発で情熱的な性格で、特に1羽で飼育していると飼い主にべったりと懐いて、愛情を注いでくれます。
寂しがり屋さんなので、たっぷりと時間を割いてあげられる飼育環境が必要です。
甘えたりじゃれたりしながら噛んでくることもあり、意外と噛む力が強いので注意が必要です。
その力の強さは初めて飼う方には少しネックかもしれませんが、沢山遊びたい方にはとても良いパートナーになるでしょう。
ボタンインコ
コザクラインコと同様にラブバードと呼ばれている愛情深いインコです。
ずんぐりとした体型も似ていますが、1番の違いはアイリングと言う、目の周りの白い眼瞼輪が特徴的です。
ボタンインコの特徴
体長15cm前後、体重35?50gとコザクラインコよりも少しだけ小さめな体型です。
寿命は約10年と言われていますが、15年近く生きる個体も存在します。
コザクラインコ同様、鳴き声が大きく、噛む力も強いですので初めて飼う方は少し覚悟が必要かもしれません。
ボタンインコの性格
ラブバードらしく飼い主にべったり懐いてくれますが、少し繊細で臆病なところがあります。
おしゃべりはあまり得意ではありません。
そして遊んであげる時間もたくさん必要ですので、留守が多い方には向きません。
たっぷりスキンシップを取りたい方にはおすすめのインコです。
マメルリハ
ペットとして飼育されているインコの中で最小サイズのマメルリハ。
小柄で丸みのある体と、名前の通り瑠璃色の羽が美しいインコです。
マメルリハの特徴
体長13?15cm、体重30?35gとかなり小さめなことが分かります。
寿命は15年前後から長いと20年以上も生きる個体もいるようです。
呼び鳴きなど、大きく鳴くこともありますがインコの中では鳴き声は小さい方だと言えます。
セキセイインコと同等、もしくは少し大きめの声量です。
マメルリハの性格
自由奔放で、やんちゃな個体が多いです。
気が強く、ケンカをすることもあるので多頭飼育には向いていません。
多頭飼育は上級者向けなので、初めて飼う方は必ず1羽から飼育しましょう。
アキクサインコ
インコでは珍しいピンク色の羽が美しいアキクサインコ。
他にもイエロー系・ブルー系・グリーン系のカラーも存在します。
アキクサインコの特徴
体長20cm前後、体重40?50g前後とセキセイインコ同様他のインコに比べ少々大きめです。
寿命は約8?15年と言われていますが、15年以上生きることもあります。
大きさの割に声は小さく、可憐な、口笛のような美しい鳴き声をしています。
アキクサインコの性格
穏やかで優しい性格で、協調性もあるため多頭飼育も可能です。
他のインコと違い、おもちゃなどで活発に遊ぶよりもマイペースに静かな時間を過ごす方が好きなようです。
手乗りにはなりますがスキンシップもあまり好まないため、べったり懐いて欲しい方や、触れ合いを求める方には向かないでしょう。
大人しく、噛み癖に困ることも比較的少ないので初めて飼う方に特におすすめです。
サザナミインコ
名前の通り、背中にさざ波のようなシマシマ模様があるのが特徴的です。
短い尾羽と、丸くずんぐりとした体型が可愛らしいです。
サザナミインコの特徴
体長15cm前後、体重45?55g前後とコザクラインコと同じようなサイズ感です。
寿命は約10年と言われていますが、15年近く生きることもあります。
飛ぶよりも、歩いたり走ったりするのを好んだり、足が器用なので食べ物やおもちゃを上手に掴んで遊んだりします。
サザナミインコの性格
基本的には静かで穏やかな傾向にあります。
攻撃的な面は少ないため、相性が合えば多頭飼育も可能ですし、初めて飼う人でも扱いやすいインコだと思います。
他のインコのように甲高い鳴き声ではなく少し低めの声で、おしゃべりも大好きです。
まとめ
今回は初めて飼う方にもおすすめなインコということで、小柄でメジャーなインコ達をご紹介しました。
種類によって飼い方は異なりますので、ぜひ気になるインコに出会えた方はもっと詳しく調べてみて下さい。
そして、比較的穏やかな種類もいますが、大きな声で鳴くこともありますし、ケガをするほど噛み付くこともあります。
基本的に人が好きでとても懐く動物なので、留守や外出が多いとストレスになります。
それをクリア出来る方には、とても素敵な家族の一員になってくれるおすすめなペットです。
ぜひ楽しいインコライフを送って下さい!