ペルシャとチンチラは似ているけど、なにか違いはあるのでしょうか?
実は、「同じ」だけど違うところもあるようです。
この記事では、それぞれの特徴や値段の比較を解説してきます。
また、血統種を飼う上で必要な知識「ペルシャとチンチラがなりやすい病気」と、長毛猫の飼い方や注意点を説明します。
これから、ペルシャやチンチラ、長毛猫を飼いたいと思っている人は是非この記事を参考にしてみてください。
ペルシャ猫の特徴
「猫の王様」とも言われるペルシャですが、その見とれるような風貌はまさに王様です。
性格も気品があり、遥か昔から人々に愛されてきました。
「歴史」はっきりとした起源はわからない
ペルシャは、猫のなかでは最古の純血種だといわれています。
しかし、その起源はいまだはっきりとはしておらず、ペルシャ(イラン)の猫とターキッシュアンゴラの交配種説、トルコからヨーロッパに輸入された説などがあります。
ペルシャは他の長毛種猫の基礎となる品種でもあり、ペルシャとの交配種からは「ヒマラヤン」「ブリティッシュショートヘア」「チンチラ」などが生まれています。
「顔立ちと目」低い鼻とまん丸い目が特徴的
ペルシャといえば、ペシャンとした顔が特徴的ですよね。
実はあの低い鼻には高さによってタイプが分類されています。
少し鼻が高く古いタイプの「トラディショナル」と、鼻が低い現代タイプの「エクストリーム」です。
とても低い鼻をしていることから、横顔には凹凸がなく平らに見えることがあります。
目は金や銅色が多く、まん丸で少し垂れ目ように見え、耳の間が平べったく少し離れているのも特徴のひとつです。
「毛と柄」柄はいろんなタイプがある
毛は長く、それは自身のグルーミングだけでは間に合わないほどです。
毛色は、単色ではホワイト、ブルー、レッド、ブラックがあります。
縞模様の柄があるものを「タビー」といい、シルバーやブラウンなどの色があります。
またグラデーションのように霧がかった柄もあり、「スモーク」と呼ばれています。
「体型」平均よりやや大きく見える
ペルシャの標準体重は3.0~5.5㎏であり、毛も長いことからどっしりとした体型にみられます。
足が短めなのが特徴で、太りやすい傾向にあります。
「性格」上品で大人しい
ペルシャの性格は穏やかで静かなのが特徴です。
落ち着いた性格をしており、飼いやすい品種だといわれています。
少し控えめで、あまり鳴かず、甘えすぎることもありません。 マイペースにゆっくりと過ごすことが好きなようです。
チンチラ猫の特徴
チンチラはペルシャの毛柄の種類を固有の品種として独立させた呼び名です。
よって猫血統登録団体「CFA」には新しい品種としてはまだ認められていません。
「歴史」ペルシャを基にして生まれた
発祥地はイギリスで、ブルーペルシャと雑種猫の交配種である「チニー」と、シルバータビーを交配させて生まれた猫が基だと言われています。
「顔立ちと目」瞳の色が特徴的
顔立ちはペルシャとほとんど変わりません。
しかし瞳が青色または緑色をしており、ペルシャよりも濃いアイラインを持ちます。
「毛と柄」柔らかい毛質で軽量
毛色はゴールド、シルバー、ブルー、ブルーゴールデンがあります。
頭、背中と脇腹、尻尾に黒のシェードが入っており、これらの特徴から「シェーデットカラー」と呼ばれています。
いずれも、アンダーコートはホワイトの毛色をしています。
またペルシャとは違い、毛質が柔らかく軽いのが特徴です。
「体型」ペルシャと違いはほとんどない
長毛で、標準体重はペルシャと同じく3.0~5.5㎏です。
足が短いのもペルシャと同様です。
「性格」物静かでツンデレ
性格もペルシャと似ており、大人しく穏やかな性格をしています。
子猫のときにはおもちゃなどで遊びますが、成猫になるとその要求もなくなり、鳴くことも少なくなるようです。
あまり構われるのを好みませんが、ふとしたときに甘えることもあるようです。
そのため「ツンデレ」とも言われています。
ペルシャとチンチラの値段
ペルシャにはいろんな柄がありますが、相場では5~40万円だといわれています。
平均は15万円位ですが、そのなかでも毛柄によって値段は変わります。
チンチラはペルシャのなかでも人気種なため、平均よりは少し高い20~40万円が相場のようです。
そのなかでも1番人気なカラーはシルバーだそうです。
ペルシャやチンチラなどの長毛種は、毛柄や瞳の色、毛の長さ、月齢や年齢によって値段は変わってくるので、ペットショップやブリーダーに一度問い合わせてみましょう。
血統種は特に注意!気を付けたい病気
血統種は雑種の猫とは違い、それぞれの品種によって遺伝的になりやすい病気があります。
病気を知っておくことで、発症時に症状をより早く見つけて対応することができます。
ペルシャがなりやすい病気
ペルシャは雑種の猫と同様に、平均寿命は15~20年と長生きです。
しかし遺伝性の疾患も多く、特に「多発性嚢胞腎」は両親からの遺伝で50~100%発症する先天性の腎臓病です。
発症すると7歳前後で亡くなってしまうとても怖い病気です。
3歳ごろから徐々に腎機能の低下がみられ、多飲多尿、体重減少などの症状がみられ始めます。
定期的な血液検査や症状の有無を観察しましょう。
その他に、ペルシャは尿結石ができやすいとされています。
「尿路結石症」になると、トイレの回数が多くなる、尿にキラキラしたもの(結石)が混じるなどの症状がみられます。
結石が詰まってしまうと、尿が体外に排泄されないため「尿毒症」になり重篤な状態となります。
症状が分かり次第、すぐに病院に駆けつけましょう。
チンチラがなりやすい病気
チンチラもペルシャと同様に「多発性嚢胞腎」や「尿路結石症」には気をつけなければなりません。
また、毛が長いことから毛玉ができやすく、グルーミングが皮膚のほうまで行き届かないことがあります。
そのため、皮膚病には注意してお手入れしてあげましょう。
長毛猫の飼い方
ペルシャやチンチラなど長毛の猫を飼うときには、毎日ブラッシングをしてあげましょう。
特にペルシャ系の猫はトップコート、アンダーコートともにとても毛が細く密着しています。
そのため通気性が悪く、皮膚の炎症を起こしやすくなっています。
また、グルーミングによって毛を飲み込むことで「毛球症」になってしまうおそれがあります。
毛は消化されませんので、予防としてグルーミングを日頃からしてあげましょう。
そして、ペルシャとチンチラは比較的大人しく活発なタイプではないため、運動不足になりやすいです。
肥満にもなりやすいので、体重管理はきちんと行いましょう。
まとめ
チンチラはペルシャの柄の一種だということをみなさんは知っていましたか?
しかし、同じ「ペルシャ」であっても、毛の質や瞳の色、性格には少しの違いがあるようです。
猫も種類によって様々な特徴や性格があります。
これから長毛猫を飼おうと思っている人、また迷っている人は、猫の種類による特徴や値段を比較しながら、自分と合った猫を迎えてあげましょう。
またそのときには、なりやすい遺伝性の病気や飼い方にも注意して知識を先取りしておきましょう!