ペットに出来るねずみ、と聞いて多くの人が頭に浮かぶのはハムスターではないでしょうか。
ペットショップでも必ず見かけますし、犬・猫に並ぶメジャーなペットですよね。
ですが最近では、デグーやチンチラなど、ハムスター以外のねずみもペットとして人気を博しています。
今回はペットに出来るねずみの種類をご紹介します。
そもそもねずみとは?
ねずみは、哺乳類ねずみ目に属する動物です。
齧歯類、と呼ばれることもあります。
世界中に生息していて、哺乳類の3分の1を占めているほど様々な種類が存在します。
体の特徴
ねずみの特徴と言えば、長いしっぽに丸い耳、大きな前歯、という姿をイメージ出来ると思います。
この前歯はずっと伸び続けるという特徴があるので、常に硬いものをかじることによって前歯の長さを調整します。
ですのでペットとして飼育していると、家の壁や柱を齧ったり、物を壊される可能性があることは覚悟して起きましょう。
食性
ねずみは主に穀物や果実を食べる草食動物です。中には何でも食べる雑食性のねずみも存在します。
ねずみの大好物と言えばチーズ、というイメージがありますが、実はあまり好んで食べることはありません。
ハムスター
まずは王道の人気ペット、ハムスター。
短いしっぽと、大きな頬袋が特徴です。
チャイニーズハムスターだけは例外で、3cmほどの長めのしっぽを持っています。
寿命は2?3年程。
種類とサイズ
ハムスターは24種類の品種に分類されます。
特にハムスターと聞いて多くの人が思い浮かべるであろう人気の種類は、ゴールデンハムスター(正式にはシリアンハムスター)です。
ゴールデン(シリアン)ハムスターは体長15?20cm、体重85?150gが平均。
小さめのジャンガリアンハムスターは体長7?11cm、体重32?44gほどです。
食事
主食はハムスター用のペレットです。
おやつとして野菜や果物、ハムスター用のドライフルーツや野菜ミックスを与えるのも良いでしょう。
与えると危険な野菜等もありますのでよく調べてから与えるようにして下さい。
デグー
齧歯(ねずみ)目デグー科のデグー。
様々なカラーもありますが、主にアグーチ(茶色)が基本となっています。
優れた運動能力と、感覚(聴力や視力)を持ち合わせています。
サイズと寿命
しっぽを除いた体長は12?20cm、体重は170?300gほどです。
寿命は6?8年前後とされています。
食事
デグーは完全草食動物です。
本来のデグーは牧草と水のみで生活している動物です。
ペットのデグーも、牧草をメインに与えるようにしましょう。
牧草はいつでも食べられるように食べ放題状態にしておきます。
そして副食としてデグー用のペレットも少し与えます。
おやつを与えることも可能ですが、デグーは糖尿病になりやすいため、おやつは時々に、少量だけに留めて下さい。
チンチラ
齧歯(ねずみ)目チンチラ科チンチラ属のチンチラ。
もふもふの被毛に短い手足がたまらない可愛さです。
このもふもふした美しい被毛は、ラノリンと言う脂肪物質でコーティングされています。
そして分泌された余分なラノリンを落とすために砂浴びをさせる必要があります。
サイズと寿命
体長は25?35cm、体重は400?600gほどです。
寿命は10?15年とかなり長いため、その辺りもよく考えた上で飼育しなくてはなりません。
食事
デグーと同じ様に、基本は牧草をメインにし、副食としてペレットを与えます。
おやつとしては種実類や、レーズンなどのドライフードが使えますが、本来は栄養価の低い葉の茎や根のみを食べる動物。
病気で食欲が落ちたときや、特別なご褒美のときにのみ与えるようにしましょう。
モルモット
テンジクネズミ属の一種で、温和で臆病な性格。
様々なカラー・模様・毛の種類(短毛・長毛・巻き毛など)が存在します。
これまでにご紹介したねずみ達と違い、しっぽがないことが特徴的です。
サイズと寿命
体長は20?40cm、体重は0.5?1.5kgほどで、かなりずっしりとした重みを感じます。
寿命は4?8年と幅広いですが、個体によっては10年以上生きることもあるようです。
食事
主食は牧草、そしてモルモット用のペレット・野菜も毎日与えます。
モルモットは体内でビタミンCを作れないため、食事から取る必要があります。
そのため、必ずモルモット用のペレットを与えるようにしましょう。
野菜を与える際も、ビタミンCを多く含む野菜を選ぶと良いでしょう。
スナネズミ
ネズミ科スナネズミ属に分類されるスナネズミ。
名前の通り、砂漠の方で暮らしていた動物で、お風呂やストレス解消のために砂浴びをすることが特徴です。
サイズと寿命
体長13cm前後、しっぽは10?19cmほど、体重は50?60gが平均です。
しっぽを除くと、ハムスターと似たようなサイズ感ですね。
寿命は3?5年と言われています。
食事
主食はペレット、そして副食として野菜や果物、昆虫(ミルワームなど)を与えます。
スナネズミ(ジャービル)用ペレットもありますし、手に入れやすいハムスター用ペレットが用いられることも多いですが、タンパク質16?22%、脂質4?6%を目安に選びましょう。
ファンシーラット
ドブネズミを品種改良して作られたペットラット。
犬のように懐くと言われるほど、飼い主にべったり懐いてくれます。
海外ではとても人気のペットで、日本でもじわじわと人気が高まっています。
サイズと寿命
体長はしっぽを含めずに20~25cm、体重はオス300?800g、メス200?500gと雌雄差や個体差で非常に幅があります。
寿命は2?3年とハムスターと同じくらいです。
食事
ラットは雑食に近い草食動物で、比較的なんでも食べることが出来ます。
もちろん与えてはいけない食べ物もありますので、よく調べてから与えて下さい。
主食はペレットで、おやつとして野菜や果物、穀類などを与えます。
脂肪分の少ないものであれば、肉類(茹でたササミなど)を与えることも可能です。
おやつはあくまでおやつ、ですので与えすぎには注意して下さい。
プレーリードッグ
名前に”ドッグ”と付きますが、齧歯(ねずみ)目リス科プレーリードッグ属の動物です。
プレーリー(草原地帯)にいる、犬のような声で鳴く動物というので、プレーリードッグと呼ばれるようになりました。
入手困難かつ費用もかさみますが、とてもペット向きな人懐っこい動物です。
サイズと寿命
体長30?40cm、しっぽは10cmほどの長さがあり、体重1kgほどにまで成長します。
寿命は7?8年前後です。
食事
牧草とペレットをメインに与えます。
ときどき副食として、野菜や果物を少量バランス良く与えます。
ドッグフードやハムスターフードはタンパク質や脂質が多すぎるためプレーリードッグには向きません。
必ず専用のペレットを使用して下さい。
まとめ
ペットに出来るねずみ、と言われるとあまり思い浮かばないかもしれませんが、意外と色々な種類のねずみがいることが分かりましたね。
人懐っこい個体が多く、小さいので犬猫を飼育する程のスペースはない方にもおすすめです。